バハイ共同体では、「ユースは世界を動かせる!」という考えの下、共同体づくりの活動にユースが先頭に立って活躍しています。2013 年の夏には、バハイ世界センターの主催により、世界中 114 か所でユース大会が開催されました。日本から 43 名がマカオでの大会に参加しましたが、世界中で共通の大会テーマは「新しい社会づくり」でした。大会参加者らは、新しい社会づくりとは何か、何が必要なのかについて話し合い、ユースの役割、助け合いの必要性、地域社会の大切さなどについて協議しました。以下は、この大会に参加した人たちの感想です。
社会人女性:この大会で私が一番心に残ったこと、それは「真の友情関係を作る」ということです。この大会に参加するまで、実際に自分たちユースがどのように具体的に社会を動かしていけるのかということがあまり明確ではありませんでした。でも、この大会に参加したことによって、「心から信頼」できる仲間を「国境を越えて増やす」ことが社会を、そして世界を動かす1歩にな るんだということが理解できました。
社会人女性:日本では精神的な自立が遅くなっている、という指摘があって久しいし、また 30 代前後のキャリアに関する問題もあります。ユースの役割、これを理解することがとても役に立つと感じました。そのためにもジュニアユースの時期が大切だと、改めて実感しました。私はアニメータを始めて間もないのですが、ジュニアユース・プログラムの重要性を再認識できました。15 歳までにどんな経験が必要かも。
社会人女性:自分がユースの間(15-30 歳)にこのような機会を頂き、参加できたことは本当に貴重な体験でした。世界平和実現 のため、今後、自分の信仰、考え、意見をしっかり持ち更に外部へと伝えられる人材がこれから必要となってくると思います。そのために、今回のような会議はとても有意義である と感じました。
大学院生、男子:普段様々な留学生と接して多くの異文化を体験してきましたが、このような道徳やモラル、ルールについて話し合う機会は少なく、とても自分の国の今の状況、国際人としてのあり方を見直すいい機会になりました。多くの国の人達と交わる機会も多く、国際色に富んだ大会でした。...教育とは何なのか?座学で知識を吸収してアウトプットする事が教育か?発展途上の国などでその知識のニーズはあるのか?今回の経験を通して、自分の中では、道徳こそ人として身につけるべき教育であり、思いやりによってより深めあえるのだと思いました。
大学生、男子:初日、大会の規模に驚きました。そこにはアジア各国の若者が大勢いたのですが、会う人みんなフレンドリーで心が暖かいなあと思うばかりでした。そんなユース達と国際交流出来たことはこの体験の有意義な点の一つでした!...大グループや小グループに分かれて議論を交わし、その内容を発表もしくは芸術的発表を通じて考えをシェアしたのですが、この体験は有意義な点のもう一つとなりました。というのは例えば地域社会を良くするために、まずは小さなコミュニティで良い雰囲気をつくろう、1人ではなく皆で何かを成し遂げようとした時に最も大事なことは何か?という議題の答えを探して一人一人が真剣に考え、意見を交換する。そして、その答えが仮に思いやりの心だとするならば、それを今度は絵やポーズ等で芸術的に表現する。こうした経験を僕は今までにしたことがありませんでした。また日本グループの出し物として皆でステージに立った思い出は最高です!学校教育を通じて 学んできたことが学問や論理的なこととするならば、今回の経験はまるで心の教育のようでした! 実はアルバイトで児童のスイミングスクールで先生をやっていますが、今まで怒鳴り付けていたやんちゃな子供に対して誠実に理解してあげたいと思いながら、怒鳴らずに指導をしたところ、今までよりも言うことを素直に聞いてくれるようになりました。やはりユースとして子供と真摯に接することは有用だと思いました!将来、子供が出来たときにもどういった接し方がよいのか等も考えさせてもらういい機会となりました!
中学生、女子:特に私が印象に残ったことは、考え方の区分化です。学業か奉仕活動か、今まさに、私は受験を目前に勉強に力を入れています。具体的な奉仕活動などが分からなかったし、今やっても仕方がないかなと思っていたからです。ですが、どちらかに傾いていたらいけないし、区 分化させてはいけないということを学びました。なぜならどちらかに決めるということではなく、それらは鳥の翼のように一対になっているからです。奉仕は大きなことをするということだけでなく、みんなに笑顔で接するなどのちょっとしたことを積み重ねて行くことが大切だと知りました。もちろん学業を怠っていては、よりレベルの高い奉仕活動は出来ません。この二つのことを両 立していくことが今の私に出来ることだと思いました。
社会人、男性:大会初日、共に歩む何百人ものユースを目の前にし、涙があふれました。...日本に帰ってからも相互支援と援助の関係は続いています。各地で互いに集まり...ジュニアユース・プログラム開始のための研修をしたり、プログラムを実際に紹介したり。私達の友情は一生続いていきます。そしてこれから、みんなの努力により真の友情は広まっていきます。
社会人、男性:今回のマカオにおいては、初めて会ったもの同士であっても、数年来の知己であるかのように自然な態度で接することができました。...共通の価値観によって安心感を与えられていたからだと思います。
高校生、女子:今回のカンファレンスは...この社会で生きる 1 人とし て「今」そして、「これから」何が必要で、現在の問題をど うすることで解決に繋がるかなど話し合うなかで、物事の 考え方を、将来に目を向けて、たくさんの人と意見を交換しながらよく、じっくりと学ぶ機会になりました。現代社会は、たくさんの問題に悩まされていますが、その反面、こんなに素晴らしい企画があり、たくさんの人々が一つになって少しずつ良くしようとするグループの一人として参加できたことに心から感謝します!だからこそ学んだ「奉仕」や「愛」を人々の模範となって伝えられるように、まずは自分から行動に移していきたいと思います。