注:この文書は校閲を受けていない非正式の訳です。暫定版としてお使いください。ただし、暫定版と明記してお祈りの会や学習等に使用できます。Note: This is a provisional translation, not officially reviewed or
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ローへ・マクスード
マクスードの書簡
バハイたちはバハオラに敬意を表して、直接バハオラ宛てに手紙を送るのを避け、バハオラの書記で通称「神の僕」とか「臨場する僕」という名で呼ばれていたミルザ・アガ・ジャン宛に書きました。それらに対する返事はミルザ・アガ・ジャンがバハオラのお言葉を引用して手紙の形式で出しましたが、実際は完全にバハオラが口述されたものです。このような書簡は、表向きはミルザ・アガ・ジャンの言葉のようであっても、その全体がバハオラによって顕された聖なる文書です。マクスードの書簡はこの形式のものです。これは、その当時ダマスカスとエルサレムに住んでいた初期の頃の信者の一人、ミルザ・マクスードに宛てたものです。
彼こそは神、彼は高貴なる御方、威厳と力の主なり
すべての記述や描写をも超えた大いなる称賛はその御方に相応しいのである。その御方は、崇敬され、目に見えるもの・見えぬもののすべてを所有し、無数の聖典や書簡の啓示を最初の点に可能ならしめ、ご自身の崇高なお言葉の力を通して、前の世代とより近い世代とに、全創造物を存在させ給うた御方である。人は栄光のペンから流れ出し、彼の神々しい数々の書に記録されていることを理解することができない。故に、彼は各時代や周期に、彼の並外れた英知に合わせて、意気消沈し、落胆した魂たちを彼の発言の活水をもって復活させるため、誠の解釈者で、真の説明者である聖なる使者を遣わされたのである。人々は常に、すべての状況下で、警告を与え、導き、また説明をし、教えてくれる者を必要とする。従って、彼は彼の使者たち、預言者たち、選ばれた人たちを下されたのである。彼らは聖なる書の啓示や使者たちを送り出すことの根底をなす聖なる目的を人々に告げ、誰もが、すべての魂の実体に潜む神によって託されたものを認識するようになるために。
人間は、最も不思議な力を有する存在である。しかしながら、適切な教育の欠如のために、人間は自己に内在するものを失ってしまっている。神の御口をもれる一言により、人間は生み出された。次に発せられた一言で人間は自らの教育の源泉を認識できるよう導かれた。さらに発せられた一言で、人間の地位と運命は保障された。偉大なる御方はこう語る。人間を、計り知れないほど高価な宝石に富む高山と見なせ。教育のみがその宝を放出させ、人間に利益を得させることができる。もし人が、神の聖なる御意志の天より下された諸々の聖典が明らかにしたことについて瞑想するならば、その目指す目標は以下の通りであることを容易に認めることができよう。つまり、その目標とは「王国は神に属せり」の言葉のしるしがすべての心に刻まれ、聖なるめぐみと、恩寵と、慈悲の光が全人類を取り巻くよう、全人類があたかも一つの魂のように見なされることである。神の栄光は高遠なり。唯一真実の神が御自身のために欲するものは何もない。人間が神に誓う忠誠は神にとって何の利益にもならない。同時に、人間の背信は神に何ら危害をおよぼすものではない。御言葉の領土の鳥は、絶え間なくつぎのように呼びかけている。「われは万物を汝のために望んだ。そして、汝自身をも汝のために望んだ」。この時代の学識者や世俗にたけたものらが、人々に融和と愛の芳香を吸収することを許すならばどうなるであろうか。理解力を有するあらゆる心は真の自由の意味を悟り、乱されることのない平和と、完全な平静の秘密を発見するであろう。世界がこの地位に達し、その光に照らされるとき、誠に、次の言葉がこの大地に当てはまるであろう: 「汝はそこに窪地も高まる丘も見ることはない。」[1]
彼の上に祝福と平穏あらんことを、彼[2]の出現を通してバサ[3]は微笑みを浮かべ、彼の衣の甘美な香気はすべての人間に香りを注いだ---彼は下界で彼らを害するものから人々を守るために到来した。彼の地位は全存在物の栄光を超えて遥かに高遠であり、あらゆる創造物の称賛から聖別される。彼の出現を通して安定と秩序の幕屋は世界中に建てられ、知識の徴は国家間に揚げられた。彼の一族と彼の仲間たちにも祝福がありますように。彼らを通して神の一体性と彼の唯一性の旗印は掲げられ、天来の勝利の旗々が翻ったのである。彼らを通して神の宗教は彼の創造物たちの間にしっかりと制定され、彼の御名は彼の僕らの間に強められた。我は彼—彼は高遠なり--に懇願す、彼の敵たちの危害から彼の信教を保護し給うよう。彼らはヴェールを引き剥がして粉砕し、遂にはすべての人の間でイスラムの旗を反転させた。
汝の手紙を受け取った。手紙からは再会の芳香が漂った。神に誉あれ、別離の断固した命令に続き、接近と交わりの微風が掻き立てられ、心の土壌は喜びと嬉しさの水で生き返った。我は、あらゆる状況で神に感謝を捧げ、神—彼の栄光は高遠なり—がその慈悲深き摂理を通して、神に受け入れられ、神のお喜びになることに地上に住むすべての者を導き給うよう願っている。
長きにわたり地上を苦しめてきた動乱と、人々をとらえてきた混迷と当惑を見よ。地上は戦争に荒らされ、突如と訪れる不慮の災難に苦しめられてきた。世界は不幸と苦難に取りかこまれているにもかかわらず、その原因や源が何であるかを立ち止まって考えるものは誰もいない。真の勧告者が忠告の言葉を口にしたときはいつも、見よ、人々はみな、彼を害毒をもたらす扇動者として非難し、彼の主張を拒否したのである。人々のこの態度は何と途方もなく、訳のわからないものか。外面的にも内面的にも一致する二人の人間を見出すことはできない。万人は一致と調和のために創造されたにもかかわらず、不和と悪意の証拠はあらゆるところに明らかである。偉大なる存在は言う。おお、わが最愛なる人々よ。和合の幕屋は建てられた。汝ら、互いに他人視してはならない。汝らは一つの木の果実であり、一つの枝の葉である。正義の光がこの世を照らし、この世を圧制より聖別することを、われは念願する。神の栄光は高遠なり。神の威力の象徴である地上の支配者や国王たちが、全人類の究極の福利の促進に献身することを決意して立ち上がるならば、必ずや正義の統治が人の子らの間に確立され、その光の燦然たる輝きが地球を取りまくであろう。偉大なる存在は言う。世界の安定と秩序は、報酬と罰の一対の柱の上に築かれており、将来もこの一対の柱によって支えられ続けるであろう。また、別の文脈で彼は雄弁な舌で次のように述べた:[4]正義は強大なる勢力をその配下に持つ。それは人々の行いに対する報酬と罰に他ならない。この勢力の威力によって秩序の幕屋は世界中に確立され、邪悪な者らは罰を恐れて衝動を抑制するのである。
他の節で彼はつぎのように書いた:おお、世界の支配者たちよ。留意せよ。この地上には、正義と英知の持つ征服力にまさる力は存在しない。我は誠に断言する、正義と英知よりも強力な軍勢はないし、決してなかったと。前方に英知の旗をひるがえし、後方に正義の軍勢を結集して行進する王は幸いなり。その王はまことに平和の額と、安全の面を飾る装飾である。正義の昼の星は、今や圧制の雲に覆われている。しかし、その光を人類に注ぐことができれば、地球上は完全に変わるであろう。このことに疑いの余地はない。
偉大なる存在は世界の平和と安らぎ、そして人類の進歩のための必要条件を表わすことを欲し、つぎのように記した。全人類を巻き込んだ大会合が開催される必要性が広く認識されるときが必ず到来する。地上の指導者や国王たちはこの大会合に出席し、その協議に加わり、大平和の基礎をこの世にいかにして築くかについて検討しなければならない。このような平和を確立し、人類の平安を保障するためには、世界のすべての列強は互いに完全に和解しなければならない。ある国王が武器を取り他国に向かうことがあれば、万人は決起してそれを阻止しなければならない。これがなされれば、各国は自国の領土の安全を保障し、国内の治安を維持するに充分なもの以上の軍備を必要としなくなる。これはすべての国民と政府と国家の平和と安寧を保障するものである。神の恩寵と威力に満ちた御名を映す鏡である地上の王や支配者たちが、この段階に到達し、人類を圧制の猛攻より守ることをわれは切に願う。
さらに、彼は言う。統合と調和の助けとなり、全地球を一つの国とするものの中に、多様な言語を一つの言語に減じ、同様に、世界中で使われている文字を単一の文字に制限することがある。集りを招集し、合同での協議を通して、世界中のすべての学校で子ども達に教えるものを、多様な既存の言語の中から一つを選ぶか、または新たな言語を創造するために理解と学識のある人々の中から何人かを選び任命するのはすべての国家の義務である。
人類が一つの共通の言語と共通の文字を採用する日が近づいている。これが達成されるとき、人はどこの都市に旅しても、自分の故郷に入るが如くとなる。これらのことは必須であり、不可欠のことである。洞察力と理解力を有する人はみな、ここに記されたことを実行に移し、実現させるよう努力しなければならない。
今日、正義の幕屋は専制と抑圧の手中に陥った。人類が真の理解の大海を奪われないよう、汝、唯一真なる神---彼の栄光は高遠なり---に嘆願せよ。なぜなら、もし人々が少しでも注意を払えば、栄光のペンから流れ出し、彼によって定められたことは何であれ、全世界のための太陽のようなものであり、その中にすべての人々の福利と、安全、真の利益があるということを、彼らは容易に理解するであろう。さもなければ、地球は日々、新たな災難に悩まされ、前例のない動乱が発生するであろう。願わくは、世界の人々が彼の愛情ある助言の光を英知の火屋の中に保護できるよう、恩寵深く助け給わんことを。我は、誰もが、世界の統治の基盤である真の知恵の衣服で飾られることを切に願う。
偉大なる存在者は言う:経世の天界は、神の御心の夜明けから始まるこれらの祝福された言葉の光線の明るさによって啓発ときらめきを与えられる:すべての支配者は、毎日、公正と正義の天秤にかけて自分自身について熟考し、それから人々を治め、彼らの歩みを知恵と知識の道へと導くことを為すよう彼らに助言する義務がある。これは経世家の礎石であり、その真髄である。知恵の啓発されたすべての人はこれらの言葉から、彼らはそれが人類の福祉、安全と保護、人命の安全と言ったような目的を促進することを容易に理解するであろう。もし洞察ある人々がこれらの言葉に秘められている内なる趣意の大洋から存分に飲み、それに精通するならば、彼らはこの発言の崇高さと卓越性を証言するであろう。もし、この卑しい者が自分の認識したことを述べるなら、すべてのものが神の究極の知恵を証言するであろう。経世家の奥義と、人々が必要としているものはこれらの言葉の中に含まれているのである。この卑しき僕は唯一、真の神 – 彼の栄光は高遠なり – に熱烈に懇願する、世界の人々の目が知恵の光の輝きで照らされ、彼ら皆がこの日に不可欠なものを認識できるようにと。
この日、自らを全人類への奉仕に捧げるものこそが真の人間である。偉大なる存在は言う:全世界の国民と民族の最高の利益を追求するために立ち上がるものに祝福と喜びあれ。また、他の個所で偉大なる存在者はこう宣言した。自国を愛することは自慢にはならず、全人類を愛することこそが誇るに値する。世界は一つの国であり、人類はその市民である。
最も高きにあるペンが予言者らの書に書き記した団結や一致に関するこのような勧告は特定の事項に言及するものである。それは軋轢を招くような団結ではなく、不和に導くような一致でもない。これは、あらゆるものを裁く基準を設定するところであり、すべての功績ある魂が与えられるべきものを与えられるところである。これらの言葉の趣意を理解し、その目的を把握する者らに幸いあれ、そして無思慮な者らに災が降りかかろう。これについては、自然界のすべての現象がその本質において十分に証言している。見る目のあるすべ、らず、無知と盲目的狂信の荒野を狂乱して放浪している。
偉大なる存在者は言う。おお、人の子らよ。神の教えと宗教の根本の目的は人類の利益を守り、その統合を促進し、人々の間に愛と友情の精神を養うことにある。それを仲違いと不和、憎しみと敵意の原因としてはならない。これは真の道であり、確固たる不動の基礎である。この基礎の上に築かれたものは何であれ、世の中の変転や不意の出来事などによってその力を損なわれることは決してない。また、幾世紀にもわたる変転もその構造をくつがえすことはできない。わが希望は、世界の宗教の指導者らや支配者らが、この時代の改革とその繁栄の復興のために、一致して立ち上がることである。世界の窮乏についてとくと考え、互いに協議するがよい。そして、現状を案じて十分な討議を行い、病んで、ひどく傷めつけられている世界が必要とする治療薬を施すが良い。
偉大なる存在者は言う:神の英知の天は協議と慈愛の二つの発光体に照らされる。すべてのことについて共に協議せよ。協議は道を照らす導きの灯であり、理解をもたらすものであるが故に。
あらゆる事業の最初に、その終わりを見るべきである。すべての芸術や科学のうちで、子どもたちには人類の利益をもたらし、その進歩を確かなものとし、地位を高めるものを学ばせよ。このようにして無法の悪臭は消され、このように国家の指導者たちの高貴な努力を通して、すべての人は安全と平和に抱かれて暮らせるであろう。
偉大なる存在者は言う:時の学識者らは、学識者ら自身と一般の人々とが共にそこから利益を引き出すことができるように、役に立つ知識の部門を習得するよう人々を指導しなければならない。単に言葉で始まり言葉で終わる、そのような学術的な追求は決して価値がなかったし、これからも価値はない。ペルシャの学識ある博士たちの大半は、その究極の収穫が言葉以外に何もないような哲学の研究に全人生を捧げている。
すべてのことに対して中庸をもって対処することは、権力の座にあるものの義務である。何事も中庸という限界を逸脱すれば、その有益な効果は失われる。たとえば、自由や文明というようなものを考えてみよ。賢者たちがそれらをどれほどすばらしいものと考えようとも、度を過ぎれば、かえって人々に有害な影響を及ぼすのである。
この点を説明しようとすれば長文の説明が必要とされ、それは恐らく退屈なものとなろう。神—彼の栄光は高遠なり---がすべての人々に良きものを授与されますように。それがこの卑しき者の切なる願いである。なぜなら、それに恵まれる者は万物の所有者だからである。偉大なる存在者は言う:知恵の舌は宣言する:我を持たない者は万物を奪われている。地上にあるすべてのものに背を向け、我のみを求めよ。我は英知の太陽であり知識の大洋である。我は気力のない者に元気を与え、死者を蘇らせる。我は道を照らす導きの灯火である。我は全能者の腕に留まる気高き鷹である。我は衰弱したすべての鳥の垂れ下がった翼を広げさせ、飛び立たせる。
そしてまた、彼は言う:真の理解の天は二つの発光体の光で輝かされる:寛容と正義。
おお、わが友よ!この簡潔な言葉の中に広大な大洋が安置されている。その価値を理解し、それを深く飲み干し、その意味を把握する者らは祝福され、無思慮なものには災が降りかかろう。この卑しい者は、世界の人々が公正を遵守し、知恵の言葉に耳を傾けるために創造された彼らの柔らかで、繊細で、貴重な聴覚は障害や、ほのめかし、虚しい空想、あるいは「飢えを満たすことも、和らげることもできない」ような、無益な幻想から解放されるよう嘆願する。それにより、真の『助言者』は人類の祝福、すべての国にとって最も良きものの源泉となることを恵み深く説くことに同意するであろう。
現在、和解の灯はほとんどの国で曇らされ、その輝きは消えており、闘争と混乱の炎は燃え上がり、激しく燃え立っている。自らを文明の創始者、指導者とみなし、憲法の立案者とする二つの列強は、神と対話した御方と結合したこの信教の従者らに立ち向かっている。[5] おお理解ある人々よ、汝らに警告する。暴虐をふるうことは人間の地位にふさわしくない、否、公平を守り、あらゆる状況下で正義の衣を纏うことが人間の義務である。神の愛情のこもった御手の力と精神的教育を通して、いくつかの魂が邪悪な欲情や堕落した欲望の汚れから浄められ、浄化されるよう唯一真実なる神に懇願せよ。このような魂が神のために立ち上がり、舌を緩め、それにより不正の痕跡が消し去られ、正義の光の輝きが全世界にその光輝を放つように。人々は無知であり、真理を説明する人々を必要とするのである。
偉大なる存在者は言う:完成された学識者と鋭い英知に恵まれた賢者は人類という体の二つの目である。神がお許しになるなら、大地がこれら二つの最大の贈り物を決して奪われないよう願う。これまでに提示されたものも、将来明らかにされるであろうものも、大地の全人類への奉仕に自らを捧げたいというこの『僕』の熱烈な願いのしるしでしかない。
おお、我が友よ!いかなる状況下でも、人は世界の人々の中に安全と平穏を促進するあらゆる手段を捉えなくてはならない。偉大なる存在者は言う:この栄光ある『日』、汝を腐敗から清め、平和と平静に導くものは何であれ、それは誠に『まっすぐな道』である。
人々の間の指導者や賢者や学識者の尽力により、世の人々が自らの最上の利益を認識できるよう導かれるよう、われは神に懇願す。いつまで人類は強情を張るのであろうか。いつまで不正義は続くのであろうか。いつまで混乱と動揺が人々の間にのさばるのであろうか。いつまで不和が社会の面を騒がせるのであろうか。
この謙虚な僕は不思議に思う、すべての人が見る能力、聞く能力を授けられているにも関わらず、我は彼らはそれらの機能を使う特権を奪われているのを見る。この僕は、汝に対して抱く優しい愛ゆえにこれらの文節を書き記す気になったのである。悲しいかな、失望の風はあらゆる方向から吹き、人類を分断し、苦しめる闘争は日毎に増している。現在、一般に行きわたっている秩序がいたましいほど不備であるため、迫りくる激動と大混乱の徴候は今やはっきりと見分けられる。我は神に嘆願する。神の栄光に誉れあれ。神よ、ご恩恵により世の人々を目覚めさせ給え。彼らの行いの結果を彼らにとって有益なものとなし給え。彼らの地位にふさわしい行いが実行されるよう、彼らを助け給え。
もし人が自分の地位の偉大さと運命の崇高さの真価を認識していれば、人は立派な性格、清らかな行い、賞賛に値する礼儀にかなった行動だけを表すであろう。もし博学で賢明な善意の人々が国民を指導するなら、地球全体は一つの国と見なされるようになろう。誠にこれは疑う余地のない真理である。この僕は、すべての勤勉で積極性に富む魂に訴える。唯一なる御方、比類なき御方、全能者、慈悲深き御方なる神に対して抱く愛ゆえに、あらゆる地域の状況を改善し、知恵と発言の活水で死者を蘇らせるために最大限の力を尽くして立ち上がれ。
英知ある人は、言葉という手段によってのみ自分の知識を示すことができるのである。このことは、過去のものであれ、あるいはもっと最近のものであれ、すべての聖典に断言されているように、「言葉」の重要性を示すものである。何となれば、「言葉」の効力と活気に満ちた精神を通して世界の人々はその極めて高い地位に到達したからである。さらに、言葉と発言は共に感銘を与え、浸透性を持たねばならない。しかしながら、言葉は、それが完全に神のために、また、その時と人々の緊急性を考慮して発せられるのでなければ、これら二つの資質を内在することはできない。
偉大なる存在者は言う:人間の発言には影響力を発揮しようとする本質があり、そのため中庸を要するのである。発言が影響力を持つには、洗練性が条件であり、さらに、洗練性は心の離脱と純粋さに依存する。中庸については、発言に聖なる書や書簡に規定されているような気配りと知恵が組み合わされるべきである。
すべての言葉は精神を賦与されている。従って話し手、あるいは解説者は適切な時と場所で自分の言葉を慎重に伝えなければならない。なぜなら、それぞれの言葉がもたらす印象は明らかに明白で、知覚できるからである。偉大なる存在者は言う:ある言葉は火、別の言葉は光にたとえられよう。そしてそれらの及ぼす影響は世界に表れる。故に、啓発された賢者は、主としてミルクのように柔和な言葉で話すべきである。それにより、人の子らは育てられ、啓発され、真の理解と高潔の地位、人間存在の究極の目的に達するであろう。さらに、彼は言う:一つの言葉は知恵のバラ園の柔らかい苗木を緑豊かに繁栄させる春のようであり、一方、別の言葉はあたかも致命的な毒のようである。分別ある賢者は最高の寛大さと寛容をもって話すべきである。そうすれば、彼の言葉の甘さはすべての者を人の地位にふさわしいところに達するよう誘うであろう。
おお、わが友よ!神の御言葉は言葉の王者であり、すべてに浸透するその影響力は計り知れない。御言葉はこの存在の世界を支配してきたし、これからも支配し続ける。偉大なる存在者は言う:御言葉は全世界のためのマスターキーであり、その威力により人々の心の扉を開く。実に、人の心の扉は天国の扉である。御言葉の眩ゆいばかりの光輝の微光が愛の鏡に表れるや否や、「我は最も愛されし者なり」と言う祝福された言葉がそこに映し出された。それは豊かさの尽きることがない大洋であり、万物を理解する。知覚可能なすべてのものはそこから発散されるものに過ぎない。この崇高な地位は高遠、計り知れないほど高遠であり、称賛と崇敬に包まれた高尚と後期の真髄はその陰の下にあって動く。
思うに、人々の味覚は、悲しいかな、怠慢と愚かさの熱に痛々しく犯されている。そのため、人々はまったく無意識の状態にあり、彼の発言の甘さを奪われている。与えられた日々や時間が急速に過ぎ去っているにも関わらず、英知の木の果実から自らを締め出す者があるとすれば、それは実に、何と悔やまれることよ。どうぞ神様、聖なる力の手が全人類を安全に守り、彼らの歩みを真の理解の地平線に導いてくださいますように。
誠に、我らの慈悲深き主は救助者、全知者、全賢者なり。
我は、エルサレムからの汝の二番目の手紙が受領され、汝がそこに記述し、示したことが吟味され、彼の御前で読み上げられたというかことを追加したい。彼は次のように書くよう我にお命じになった。:
おお、マクスード!我は汝の声を聞き、汝が憧れと熱意をもって上げた嘆息と嘆きを感知した。神に誉あれ!愛の甘き香りはその言葉のすべてから嗅ぎとることができた。どうぞ神様、この恩寵が永遠に続きますように。我の側に仕える僕は汝の書いた句を読み上げた。汝の名はこの虐げられた者の前でしばしば述べられ、我の優しさと憐れみの視線は汝に向けられた。
人間の地位は偉大である。この世界の復興や人民の福利のための人間の真剣な努力もまた偉大であらねばならない。人間の地位にふさわしいことにおいて、神が汝に恩寵深く確証を授け給うよう、我は唯一真実の神に嘆願す。
邪悪な動機を抱き、また未だに陰謀の企てに熱心に取り組んでいる人々がいる限り、汝はあらゆる状況下で知恵によって導かれるようにせよ。慈悲深き神よ!人々の間に愛と親睦の精神を育むこと、また、世界を蘇生させ、その生活を気高くする以外に何も求めない、計り知れぬほど高遠なる御方に対して、彼らは筆舌に尽くしがたいような恥ずべき罪を負わせた。
我は汝を思い出し、今、汝について語る。我は神-彼の栄光は高遠なり-に嘆願す、汝が強大と力の手に保護され、この世と次の世の両方で、汝にとって最も役に立つものを認識することができるように。彼こそは人類の主、高きにある玉座と下界の所有者なり。全能の神、力に満ち給う御方である彼の他に神はなし。
願わくは、この虐げられし者が忠実でありますように。彼は汝を忘れなかったし、これからも忘れはしない。
汝は春までダマスカスに滞在し、それから、もし手段が整ったらモースルへ進むと述べた。この卑しい僕は神—彼の栄光は高遠なり—に嘆願す、適切とみなされる手段を与え、汝を助け給うように。
この地域の住民は皆、大いなる親切をもって扱われているが、彼らに親交の証拠を識別することはできない。汝はよほどの機転と知恵を働かせねばならない、なぜなら彼らは常にこの大業のあら探しをしようとし、これを否定するからである。唯一真なる神が彼らに公平を与えてくださるように。
汝自身の諸事に関して、もし汝が、自分に起こることは何であれそれに満足するなら、それは賞賛されるであろう。なんらかの職業に従事することは極めて立派なことである、なぜなら、人は仕事に没頭している時、人生の不快な側面にこだわる可能性は少なくなるからである。汝が滞在するかもしれないすべての都市や地域でも喜悦や輝き、喜び、歓喜を経験するよう我は神に願う。この卑しい僕は際立った、親切な友を決して忘れないであろう。彼は汝を思い出し、引き続き忘れないであろう。この定めはすべての世界の主におわす神と共にある。彼が汝に聖なる援助を授け、彼の御心に添い、受け入れられることで汝に確証が与えられるよう、我は切に願っている。
汝の詩に綴られている言葉のすべては、実に、汝が神、そして神の選ばれし者らに対して抱く献身や愛の証が映し出される鏡のようである。発言の美酒を飲み、真の知識の穏やかな流れを相伴した汝に祝福あれ。思う存分に飲み、彼に達した者は幸いなり、また無思慮な者には災いが降りかかろう。その熟読は誠に大いに印象的である。なぜなら、それは再会の光と別離の火の両方を暗示していたからである。
何時であれ、我々は神の計り知れない恩寵に絶望するということはない、なぜなら、もしそれが彼の願いであれば、彼はたった一つの原子をして太陽に、一滴を大洋にすることができるからである。彼は何千もの扉を開けるが、一方、人はただの一つさえも理解することはできない。
この僕はあまりに無思慮であるため、彼はこれらの言葉をもって神—彼の栄光に誉あれ--の最高の力を立証しようとする。我はそれらの主張を最も偉大なる御方、神が許し給うよう乞い願い、この僕が常に自分の嘆かわしい罪や悪行を認識していると断言する。彼は、最も高貴なる御方なる彼の主の赦しの海から自らの罪の赦しを乞い、彼が完全に神に献身し、神を称賛するようになり、神に顔を向け、神に信頼を置く者となるよう懇願する。誠に、彼は力強き御方、許し給い、慈悲深き御方である。全能者、全知者なる神に誉あれ。
この卑しい僕は、わが主—わが命が彼に捧げられんことを—に汝が自らの書いた手紙の中で詳述した、旅人との対話の記述を読んだ。述べられた説明は無思慮の眠りから人々を目覚めさせるものである。実際、人間の行動は多数の悪魔的力を引き起こす。なぜなら、人々が聖なる教えに従い、それを遵奉するなら、悪のあらゆる痕跡はこの地上から一掃されるであろう。だが、人々の間に広く存在する相違や、扇動、闘争、争いや同様の現象の遍在は、悪魔的精神の出現を誘発する主な要因となっている。しかし、聖霊は常にそのようなことを遠ざけてきた。争い、口論、腐敗以外に何も目に映らない世界はまさに悪魔の王座が据えられる都となるに違いない。
神に愛され、選ばれし者らのいかに多いことよ。それらの人々は、神のご意向の宮居から甘く、かぐわしい微風が漂いきて、世界から忌まわしい、悪臭が完全に追い払われるかと、日夜、嘆き、悲しんだ。しかし、終局の目的は達成されず、人々は自分たちの邪悪な行為のおかげでそれを奪われた。それらの行いは、神の聖なる法則の基本的な原理に沿って彼らに神の報いをもたらした。我らの義務は、許し給う御方、恵み深き御方なる神からの援助が来るまで、これらの状況のなかで辛抱することである。
あなたの御名に賛美あれ、おお、すべての存在の主におわし、全創造物の願望なる御方よ!御言葉は燃え盛る薮に声高らかに語らせ、岩をして絶叫させました。そして、御言葉により、ご寵愛を賜るものはあなたの御前の宮居に向かい、心の清らかなものはあなたのお顔の光の曙へ到達しようと急ぎました。その御言葉により嘆願いたします。また、あなたを真に愛する人々は、あなたの選び給うた者らからの別離を嘆き、あなたの啓示の光の夜明けの輝きの前にあなたのお顔を見ようと切望する者らは悲嘆の声をあげています。彼らの嘆きにより懇願いたします。御と恵みと御恩寵とにより僕らに定め給うたことを、僕らがご慈愛により認めることができるようなし給え。そして、あなたの栄光あるペンを通して、彼らをあなたの寛大さの大海へ向かわせ、あなたの天上の再会の活水に導くものを彼らに書き与え給え。
おお、主よ!彼らが行なったことを見給わず、むしろ目に見えるもの、見えぬもの、あらゆる創造物に勝るあなたの神々しい恩恵の高貴さをみそなわせ給え。おお、主よ!彼らの心をあなたの知識の輝かしい光で照らし、彼らの目をあなたのご寵愛の昼の星の光り輝く光輝で輝かせ給え。
おお、諸々の名の主におわし、天界の創造主にまします御方よ。あなたの道で流された血、あなたの愛のために槍で空に掲げられた首、あなたの愛し給う者らからの別離のために溶けた魂、さらにあなたの御言葉を称揚するために傷んだ心により嘆願いたします。あなたの領土の住民があなたの比類ない御言葉への忠誠心で一致団結し、そうすることで彼ら皆があなたの一体性と唯一性を認識することができるようになし給え。全能なる御方、もっとも高貴なる御方、知り給う御方、賢き御方なるあなたの他に神はなし。
我ここに切に願う。満ち足らしめ給う御方、近付きがたき御方なる彼がこの卑しき僕の懇願を心に留め給い、世界の人々に善行の衣服を装わせ、彼らを邪悪な傾向から一掃し給わんことを。彼こそは強大なる御方、力に満ちたまう御方、賢き御方、すべてを認識し給う御方におわす。彼は聞き給い、見給う:彼こそは全てを聞き、見給う御方なり。