パリ講話集
アブドル・バハの講演 一九一一年
まえがき
アブドル・バハ(本名アッバス・エフェンディ)のヨーロッパ訪問について書かれたものはすでにたくさんあります。彼は、パリのカムワンス四番地に滞在中、彼の教えを聞こうと熱心に集まって来る人びとに、毎朝簡単な「講話」を行われました。
こうした聴衆は、国籍を異にする人々、学識者や学のない人、各種宗派の信徒たち、神知学者や不可知論者、唯物論者や唯心論者など、種々雑多でした。
アブドル・バハはペルシャ語で話されましたが、それはフランス語に飜訳されました。
私は二人の娘と私の友人とで、それぞれ交代でこれらの講話をノートにとりました。
多くの友がこのノートを英語に飜訳して出版してほしいと言ってきたのですが、私はためらっていました。しかし、アブドル・バハご自身からそれを出版するよう依頼されるに至って、私達は勿論これを承諾いたしました。もっとも、承諾はしたものの「こうした素晴しい、高貴な言葉を再現するとなると私達の筆はあまりにも貧弱である」という感情をおさえ得なかったのですが。
フランス語の飜訳は優れた訳者を得て、無理のない、すんなりとした平易な文体にすることができましたが、英語の飜訳表現はつたないものです。ただ、原文に盛られた味わいを損なうことがないように努力いたしました。
サラ・ルーザ・ブロムフィールド
メリー・エセル・ブロムフィールド
ローズ・エリナー・セシリヤ・ブロムフィールド
ベァトリス・マリオン・プラット
一九一二年一月 ヴヴェーモンペルランにて
目次
第一編
第一 見知らぬ人や外国の人たちに思いやり深く、親切でなければならない 七ページ
第二 正しい思想の力と価値はそれが行動に反映されるかどうかで決まる 十ページ
第三 神こそ真の治癒を施す唯一の偉大なる思いやり深い医師である 一一ページ
第四 東洋人と西洋人との融合の必要性
一三ページ
第五 神はすべてを包容し、何ものにも包容されない 一五ページ
第六 戦争の悲しむべき原因と平和を追求するすべての人の義務 二〇ページ
第七 真理の太陽
二三ページ
第八 理の光は今や東洋と西洋を照らしている
二五ページ
第九 普遍の愛
二七ページ
第十 アブドル・バハの入獄
三一ページ
第十一 神の与え給うた人間への最大の賜物
三三ページ
第十二 真理の太陽を曇らすもの
三五ページ
第十三 宗教上の偏見
三八ページ
第十四 神の人間への恩恵
四二ページ
第十五 多様性の中の美と調和
四四ページ
第十六 キリスト出現に関する予言の真の意義
四七ページ
第十七 神と人間との間の媒介力としての聖霊
四九ページ
第十八 人間における二つの性質
五一ページ
第十九 物質的発展と精神的発展
五三ページ
第二十 物質の進化と魂の発展
五五ページ
第二十一 パリの心霊集会
五八ページ
第二十二 光りの二つの種類
五九ページ
第二十三 西洋における精神的抱負
六一ページ
第二十四 パリのバハイ公会堂での講演
六三ページ
第二十五 バハオラ
六五ページ
第二十六 よい思想、観念は実行に移さなければならない
七〇ページ
第二十七 水の洗礼と火の洗礼の真の意義
七二ページ
第二十八 心霊同盟における講演
七四ページ
第二十九 霊の進化
七九ページ
第三十 アブドル・バハの念願と祈り
八五ページ
第三十一 肉体と霊魂と精神とについて
八六ページ
第三十二 バハイ信徒は世界によりよき状態をもたらすために心をつくして働かなければならない
八九ページ
第三十三 中傷について
九二ページ
第三十四霊性なくして真の幸福と進歩はあり得ない
九六ページ
第三十五 苦しみと悲しみ
九九ページ
第三十六 完全な人間感情と美徳
一〇二ページ
第三十七 外国人の苦難に対する冷淡な無関心ついて
一〇四ページ
第三十八 バハイ信徒の数の少ないことに落胆してはならない
一〇六ページ
第三十九 パリのパスター・ワグナー教会でのアブドル・バハの言葉
一〇八ページ
第二編
第四十 パリにおける神知学会
一一六ページ
第四十一 第一原理−真理の探求
一二三ページ
第四十二 第二原理−人類の一致和合
一二六ページ
第四十三 第三原理
一二九ページ
第四十四 第四原理−宗教と科学の関係の承認
一三〇ページ
第四十五 第五原理−偏見の廃棄
一三四ページ
第四十六 第六原理−生活の手段
一三九ページ
第四十七 第七原理−人間の平等
一四二ページ
第四十八 第八原理−世界平和
一四三ページ
第四十九 第九原理−宗教は政治に干渉せず
一四五ページ
第五十 第十原理−両性の平等
一四八ページ
第五十一 第十一原理−聖霊の力
一五一ページ
第五十二 偉大で、栄光ある大業
一五四ページ
第五十三 最後の集会
一五五ページ
第三篇
第五十四 ロンドンの聖マルチン小路の友の会でのアブドル・バハの演説 一六一ページ
第五十五 祈り 一六二ページ
第五十六. 悪 一六三ページ
第五十七 魂の進歩 一六四ページ
第五十八 愛の四つの種類 一六七ページ
第五十九 アブドル・バハの示した書簡
一七〇ページ