(暫定訳)
1977年3月3日
すべての全国精神行政会へ
親愛なるバハイの友らよ
すべてのバハイ活動の基礎となる礎石は、大業を布教することです。アブドル・バハがその遺訓において、はっきりと宣言しているように、「世界の国々及び人々を指導する事」は「全ての事の中で最も重要な事」であり、「神より人に与えられたあらゆる贈り物のうちで最大のものは布教という贈り物」なのです。
友らもまた、聖なる確証が与えられるか否かは布教の仕事を積極的に追求すること次第であるという、私たちの信教の書物に繰り返し見られる勧告について、程度の差こそあれ知っているでしょう。愛する師の言葉を借りれば、「神からの見えざる援助がメッセージを伝える者を包んでいる」のです。さらに、「…もし、メッセージを伝える仕事を怠れば、その援助は完全に断ち切られることになる。なぜなら、神の友らがメッセージを伝えることに従事すること無くして援助を受け取ることは不可能だからである」と師は述べておられます。
友らは、一般的に、布教が極めて重要であることに気づいていながらも、その多くは、自分の弱さ故に自信を持てず、どのような行動の筋道をたどり、どのように自らの努力を締めくくればいいのか分からないと感じています。このような基本的な問題に対するガイダンスは、信教の書物から見つけられますから、私たちは、研究課にこのテーマについての引用文の編纂を依頼しました。このたび完成したので、そのコピーを同封いたします。
この編纂書の学習は、友らが布教活動に従事する際に従うべき一般的な指針について刺激的な情報を与えてくれるでしょう。この編纂書を読んで、多くの人が、恐れや不安、力不足であるという感覚を捨てるよう鼓舞され、同胞に王国の吉報を告げるために立ち上がるでしょうが、それでもなお、さらに多くの人は、信教の機構による愛情ある教育とより詳細なガイダンスを、そして、行動を起こす前に辛抱強く、かつ賢く促されることを必要とするでしょう。そして、地方精神行政会が設立される第一の目的が布教活動を推進することにあるため、全国精神行政会は、その管轄下にある各地方行政会がその主たる義務を果たすよう奨励する方法と手段について慎重に検討しなければならないことは明らかです。例えば、地方行政会に、この編纂書に含まれるような引用文を学習するための特別な集まりを組織するよう促すことができます。さらに、地方精神行政会は、地元の友らの幾人かによって達成された成功例、有益だと分かった効果的なプレゼンテーションの説明、バハイのテーマを質問者に紹介できる様々な方法の例、または、信者が社会のニーズと教えを関連付けることを可能にする方法の実例を地元の友らと共有することが重要です。そのような情報や提案は、19日毎のフィーストで、地方ニュースレターを通して、あるいは各地方行政会が活用できる他の手段によって、友らに提供することができるでしょう。信者とのこれらすべての接触において、各地方精神行政会は、個人があらゆるバハイ活動の遂行において果たす、独特、かつかけがえのない役割を友らに印象付けるべきです。この点については、ショーギ・エフェンディによる手紙から抜粋された次の一節のような、書物からの引用文を友らに繰り返し提示し、説明することが必要です。
彼(個々の信者)こそ、織物全体の品質と模様がよりどころとしなければならない縦糸と横糸を構成する者です。個々の信者こそ、今や地球を取り巻く強大な鎖の無数の環の一つを務める者です。個々の信者こそ、今、世界のあらゆる場所に建てられている行政的建造物の構造を支え、その安定性を保証する多数の煉瓦の一つとして奉仕する者です。その全面的、継続的、寛大な支援なしには、その人が属する共同体の国を代表して活動する機関が採用するすべての方策、策定するすべての計画は失敗に終わる運命にあります。もし共同体の兵士によるそのような支援が与えられないなら、信教の世界センターそのものが麻痺するでしょう。その実行のための適切な手段を欠けば、聖なる計画の著者ご自身がその目的において妨げられるでしょう。信教の創始者であるバハオラご自身の養い支える力は、長い目で見れば、立ち上がって自分の役割を果たすことに失敗したすべての各個人に差し控えられるのです。
友らは、御国の軍勢が駆けつけて彼らを援助しようと待っていること、自分たちの仲間の他の人が既に立ち上がり成功を収めていること、誰もがその特有の能力と才能に応じて効果的な布教の方法を見つけることができることを理解すれば、間違いなく、大きな自信をもって最初の一歩を踏み出すために立ち上がるでしょう。そして、これが天上からの援助と導きをもって迎えられることを私たちは知っています。神の呼びかけに応えようと努めるまさにその行為がきっかけとなって、神の無数の祝福がもたらされるからです。
万国正義院の希望と祈りは、ショーギ・エフェンディが「私たちのもつ義務の中で最も本質的で、最も緊急なもの」と呼んだ、「私たちの人生における支配的情熱」でなければならないものに友らが参加し、キリストの使徒たちの例に倣うよう、各全国精神行政会が絶えず友らを励ますことに最大限の努力を払うことです。アブドル・バハが証言なさるように、キリストの使徒たちは、「自己と世俗の一切を忘れ、煩労や所有物一切を捨て、自我と欲望を一掃し、…ついに世界をして別の世界へと変え、地球の表を照らし、その最期の時まで神に愛されし者の道に自己を捧げることを証明したのである。…実践の人々をして彼らの足跡を踏ましめよ!」
愛あるバハイの挨拶とともに
万国正義院