「アグダスの書」には次のように記されています。
「我は、汝らに、成人(十五歳)に達した時から祈りと断食をするよう命じた…。
これは、汝らの主であり、汝らの先祖の主である神によって命じられている。
…旅人や病弱者、妊娠中、あるいは授乳中の者らには断食の義務はない…。
日の出から日の入りまで飲食を断ち、聖典に定められたこの恩寵を欲望のために
奪われぬよう、注意せよ。 」
( 断食の期間はバハイの暦の一年の最後の月(高尚の月)に当たり、
ノー・ルーズ(春分の日)の前日に終わります。 )
おおわが神よ、これはあなたが愛し給う者らに断食を命じられた期間の最初の日であります。あなたご自身にかけて、また、自我や欲望、あるいはあなたの怒りへの怖れからでなく、あなたへの愛とお喜びのために断食を守る人々にかけて嘆願いたします。さらに、あなたの最も優れた諸々の御名と最も尊い属性とにより懇願いたします。僕らをあなた以外のすべてのものへの愛着から清め、お顔の光が射し出る夜明けの地と、あなたの一体性の玉座の領地へ彼らを近づけ給うよう。おおわが神よ、あなたの知識の光で彼らの心を照らし、御心の地平線に輝く昼の星の光線で彼らの顔を輝かせ給え。あなたはお望みのままになす御力の御方におわします。あなたの他に神はいまさず、あなたは栄光に満ち給う御方、万人が援助を求める御方におわします。
おおわが神よ。あなたに勝利をもたらし、あなたの御言葉を高めることができますよう、彼らを助け給え。そして彼らをして、僕らの間にある大業の手となし、あなたの宗教と御しるしを人類に示す者となし給え。それにより、全世界はあなたへの思いと賛美、あなたの証明と証拠に満たされるでしょう。まことに、あなたはすべてに恵み深き御方、最も崇高なる御方、力強き御方、強大なる御方、慈悲深き御方におわします。
バハオラ
すべてを知り、すべてに精通し給う神の書に約束された御方の御名にかけて。あなたの玉座の周りを巡り、あなたの御前に達したこれらの僕らが食を断つ断食の期間が始まりました。言挙げよ。おお諸々の名の神におわす天と地の創造者よ。栄光に満ち給う御方、あなたの御名により懇願いたします。あなたへの愛のため、また、あなたのお喜びのために断食を守り、聖なる書や書簡であなたが命じ給うたことを実行した者らの断食を受け入れ給うように。その者らにより懇願いたします。あなたが創造し給うた諸々のものらのどよめきのために足をすくわれることがないよう、あなたの大業を広めることにおいて私を援助し、あなたへの愛に確固たらしめ給え。まことにあなたは、御心のままになす力を持ち給う。あなたの他に神はいまさず、あなたはよみがえらせ給う御方、力に満ち給う御方、最も恵み深い御方、日の老いたる御方におわします。
バハオラ
おおわが神よ。あなたの強大なる御しるしと、人々に示し給うご恩寵とにより願いまつる。あなたのまします都の門から私を追放し給わぬよう、また、創造物に現わし給うご恩寵に望みをかける私を失望させ給わぬように。おおわが神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。あなたの最も甘美なる御声と、最も高貴なる御言葉とにより願いまつる。私を常に御扉の敷居により近く引き寄せ給え。ご慈悲の下陰と、ご恩寵の天蓋のもとから私が遠く留まることのないようなし給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。あなたの光り輝く御額の輝きと、至高の地平線から射し出るあなたのお顔の光明の輝きとにより願いまつる。御衣の芳香により私を魅了し、御言葉の選り抜きの美酒を私に飲ませ給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。お顔にゆらぐ御髪により願いまつる。あなたは最も崇高なる筆を御書の紙上に走らせ給い、諸々の隠された意味の芳香を創造界に漂わせ給いました。同じように私を御教えに奉仕すべく立ち上がらせ給え。そして、私が決してたじろぐことなく、また、御しるしを中傷し、お顔にそむく人々のささやきに妨げられることがないようなし給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。あなたがすべての名の王となし給いましたあなたの御名と、天と地にあるすべてのものを歓喜に奮い立たせ給うあなたの御名により願いまつる。私をしてあなたの美の昼の星を眺めることを可能ならしめ給え。そして、御言葉の美酒を私に授け給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。至高の頂にそびえるあなたの荘厳なる聖堂と、最高の峰々に立つあなたのご啓示の天蓋とにより願いまつる。私があなたの御心の望むままに行い、あなたの御目的の示すままになすことができますよう恩寵深く援助し給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。永遠の地平線に輝くあなたの美により願いまつる。まことにあなたの美こそは、その姿を現わす時、美の王国も速やかに礼拝にひれ伏し、響きわたる旋律をもって賛美をささげまつる美であります。願わくは私が所有するすべてのものに死し、あなたに属するあらゆるものの内に生きることができますようなし給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。あなたを愛しまつる人々の心を焼き尽くし、地上に住む者みなの魂を
天高く舞い上がらせるあなたの御名の顕示者におわす最愛なる御方により願いまつる。あなたの創り給いました者らの中であなたを記憶し、あなたの民の中に立ち、あなたをほめ称えることができますよう私を助け給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。聖なるロートの木のさざめきと、御名の王国における御言葉のそよ風のささやきとにより願いまつる。御心の忌み給うすべてのものから私を遠ざけ、あなたの御しるしの曙にまします御方が輝き出る地位に私を近づけ給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。ご神意の御口から発せられるや、たちまち海原を波立たせ、風を巻き起し、果実を実らせ、木々を芽生えさせ、過去の痕跡を一掃し、すべての暗幕を引き裂き、あなたに献身しまつる人々を完全なる自由の御方にまします彼らの主のお顔に急ぎ向かわせたかの文字により願いまつる。あなたの知識の宝庫に隠され、あなたの英知の倉に秘められたものを私に知らしめ給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。選び給うた人々や、愛し給う者の目から眠りを追い払うご愛情の炎と、
また、暁に彼らがあなたにささげる賛美と追想とにより願いまつる。ご聖典に下し給い、御心を通して啓示し給うことに到達した人々の中に私を数え給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。おそば近くはべる人々が、あなたのご命令の矢を受けとめ、献身しまつる人々をあなたの道においてあなたの敵の剣に立ち向かうよう駆り立てたあなたのお顔の光明により願いまつる。信頼し給い、選び給うた人々に対し書き与え給いましたものを、あなたの最も崇高なる筆により私にも書き与え給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
おおわが神よ。あなたの御名により願いまつる。あなたはその御名を通して愛しまつる者の呼び声と、慕いまつる者の溜息とを聞き給い、あなたのおそば近く達した者の叫びと、あなたに献身する者のうめき声とに耳を傾け給いました。また、あなたは、その御名を通して、そして、ご恩寵とご恩恵とにより、あなたに望みをかける者の希望を満たし、願いをかなえ給いました。そしてあなたの御名により、御許しの大海原はあなたのご面前に波打ち、ご寛容の雲は僕らの上に雨を降らせました。あなたは、あなたの御許しによってのみ語り、あなたへの愛とあなたへの道にすべての所有物を放棄する人々に対して報酬を定め給いました。願わくは、あなたを仰ぎ、あなたが命じ給う断食を守るすべての者にも、同じ報酬を書き与え給え。
おおわが主よ。あなたご自身と、あなたの御しるしと、あなたの明白な証跡と、あなたの美の昼の星より放射される光明と、あなたの御枝とにより願いまつる。あなたの掟を固く守り、聖典中に命じ給うことを遵守する者の罪過を取り消し給え。神よ、見そなわす通り、私は、最も神聖にして最も輝かしく、最も強大で、最も偉大なる御方、最も高貴にして最も栄光に満ち給う御方なるあなたの御名にすがり、現世と来たるべき世のすべての者がすがりまつる御衣の裾をしっかりと握りしめております。
バハオラ
おお主なる神に賛美あれ。暗黒を光明に変え、人々が絶え間なく集う神殿を築き、書き記された書簡を現わし、繰り広げられた巻物のおおいを取り除いたこの啓示により嘆願いたします。私と、私と共にいる者らに、卓越した御光の天上に舞い上がることを可能ならしめるものを下し与え給え。そして、疑い深い者があなたの唯一性の聖堂に入ることを妨げる疑念の痕跡を洗い清めるものを私どもに授け給え。
おおわが主よ。私はあなたのご慈愛の御綱をしっかりと握りしめ、ご慈悲とご恩恵の裾にすがりまつる者であります。私と、私の愛する者らに現世と来たるべき世の良きものを授け給え。そして、創造界の最も優れた者らに授け給う隠された賜物を私たちにも定め与え給え。
おおわが主よ。今はあなたが僕らに断食を守るよう命じ給いました日々であります。あなた以外のすべてのものを完全に超越し、ひたすらあなたのために断食を守る者に祝福あれ。主よ、あなたに従い、御戒めを守ることができますよう私と他の僕らを共に助け給え。まことに、あなたは欲するがままになし給う御力の御方におわします。
あなたの他に神はいまさず、あなたは全知にして聡明なる御方におわします。諸々の世の主にまします神に賛美あれ。
バハオラ
おおわが神よ。今はあなたが僕らに断食を守るよう命じ給うた期間であります。これをもってあなたは創造物に示された掟の書の序文を飾り給い、天と地のすべてのものの面前でご命令の宝庫に装飾を加え給いました。あなたはこの期間の一刻一刻に対し、万物を包含する知識を持ち給うあなたの他には、誰も計り知ることのできない特別の効力を授け給いました。また、あなたはご命令の書と、あなたの不変の審判の聖典とに従い、あらゆる魂に対し、この効力の分け前を与え給いました。さらにあなたは、地上の諸々の民族や親族に対し、これらの書や聖典の一枚一枚を割り当て給いました。
おお支配者の中の支配者にまします御方よ。あなたを切に愛する人々のために、あなたは御定めに沿って、毎日夜明けの時刻にあなたへの思慕の聖盃を用意し給いました。ここに集う者は、あなたの豊かな英知の美酒に酔うあまり、あなたを称え、あなたの美徳を称賛しようと床を離れ、あなたの御前に近づき、ご恩恵にあずかりたい一心に眠りを振り捨てた者らであります。彼らの目は常にあなたのご慈愛の曙に注がれ、彼らの顔はあなたのご霊感の源に向けられております。あなたのご慈悲の雲から、御恵みとご恩寵の天上に相応しいものを私どもの上に、また彼らの上に降り注ぎ給え。
おおわが神よ、御名に誉れあれ。今こそは創り給いました者らの面前にご恩寵の御扉を開き、地上に住むすべての者にご慈愛の門戸を広く開放し給うた時刻であります。あなたの神聖なる道を自らの血で染めたすべての者により嘆願いたします。彼らこそは、あなたを熱望するあまり、あらゆる創造物への執着を断ち、あなたのご霊感の甘美なる芳香に恍惚となるあまり、全身を通じて声たからかにあなたを賛美し、あなたの記憶に感動した者らであります。あなたがこの啓示において、変更し得ないものとして定め給いましたことを私どもからお取り上げになりませぬよう懇願いたします。この啓示は、あなたと語り合ったモーゼに対し燃えさかる薮が以前宣言したことを、すべての樹木に叫び出させる威力を備え、また、あなたの友なるモハメッドの時代に岩が称えたあなたの栄光を、最も小さな石ころのすべてに同じように唱えさせる力を備えています。
おおわが神よ。この人々こそは、ご恩寵によりあなたとの交流を認められ、あなたご自身の顕示者である御方と親しく語ることを許された者らであります。御心の旋風により四散しておりました彼らを、今やあなたはご自身の下陰に集め給い、あなたの御宮居の境内に入らしめ給いました。彼らをご慈悲の天蓋のもとに住まわせ給いましたからには、彼らがその貴い地位に相応しいものを得ることができますよう、彼らを助け給え。おおわが主よ。あなたのおそば近くにはべりながら、あなたのお顔を認めることができず、あなたとの会見を許されながら、御前に至ることのできない人々の中に彼らを加え給わぬよう懇願いたします。
おおわが主よ。これらの者は、あなたと共にこの最大の牢獄に入り、掟の書と御定めの聖典中であなたが彼らに命じましたところに従い、この牢獄にあって断食を行う僕らであります。それゆえ、彼らがあなたに完全に献身し、あなた以外のすべてのものから完全に離脱することができますよう、あなたの忌み給うすべてのものから彼らを完全に洗い清めるものを彼らに授け給え。
おおわが神よ。あなたのご恩寵とご恩恵に相応しいものを私どもの上に雨と降らせ給え。そして、おおわが神よ、命あるかぎり常にあなたを記憶し、あなたへの愛と共にこの世を去ることができますよう恵み給え。また、あなた以外の何ものも計り知ることのできない、来たるべき諸々の世を通じてあなたの御前に達することの賜物を私どもに授け給え。あなたは私どもの主におわし、諸々の世の主にましまし、天と地にあるすべてのものの神におわします。
おおわが神よ。あなたの御代においてあなたの愛し給う人々の上にいかなることが降りかかったかを見そなわせ給え。ご栄光にかけて証言いたします。あなたの領土の至る所で、選び給うた人々の悲嘆の声があがっております。ある者は、あなたの国土の不信心なる者らに囚われ、あなたに近づくこともご栄光の御宮居に到達することも阻まれました。他の者は、あなたに近づきながらも、あなたのお顔を拝することができませんでした。また、他の者は、あなたを仰ぎ見ることを切望し、あなたの御宮居の境内に入ることを許されましたが、あなたの創造物が抱く空想と、あなたの民に降りかかった迫害者たちの悪しき行いとが暗幕となり、あなたとの間をさえぎられることを許してしまいました。
おおわが主よ。あなたは今のこの時刻を他のどの時刻にも勝るものとなし給い、そのことを創造界の中で選び抜かれた者らに伝え給いました。おおわが神よ。あなたご自身と、その者らにより嘆願いたします。この年の内に、あなたの愛し給う者らを高めるものを定め給え。そして更に、この年の内に、あなたの御力の昼の星をしてご栄光の地平線上に輝かせ、あなたのご主権の威力により全世界に光を投じるものを命じ給え。
おおわが主よ。あなたの大業に勝利を授け給え。あなたの敵を卑しめ給え。そして、私どもに現世と来たるべき世の良きものを書き与え給え。あなたは、隠されたものを知り給う真理におわします。あなたの他に神はいまさず、あなたは常に許し給い、ご恩恵に満ち給う御方にまします。 バハオラ
おお主なるわが神に栄光あれ。今は、あなたがすべての者に断食を守るよう命じ給うた期間であります。それを通して、彼らの魂は清められ、あなた以外のいかなる者への執着も捨てることができますように。また、彼らの心からあなたの尊厳の宮廷に値するものが立ちのぼり、あなたの一体性の啓示の座に相応しいものとなれますように。おおわが主よ、この断食が、命を与える水の流れる川となり、あなたが断食に授け給うた美徳をもたらしますよう嘆願いたします。この方法により、あなたの僕らの心を清め給え。その僕らは、この世の悪によってもあなたの栄光に満ちた御名へ向かうことを妨げられることなく、また、あなたが主権と御力、威厳と栄光を付与し給うたあなたの顕示者の到来に伴うあなたの最も輝かしい御しるしを否認した者らの喧騒や騒音によっても動かされなかった者らであります。これらの僕は、あなたの呼び声が届くや否や、あなたのご慈悲に向かって急いだ者らであり、この世の移り変わりや異変、あるいは人間的な限界によっても妨げられなかった者らであります。
おおわが神よ。私はあなたの一体性を証言し、あなたの唯一性を認め、あなたの威厳の
顕現の前で謙虚に頭を垂れ、あなたの卓越した栄光の光輝を拝する者であります。私は、あなたがご主権と威力を通して人間の目に明かし給うたご自身を私に知らせ給うた時から常に、あなたを信じております。私は、すべてのものから離脱し、あなたの賜物とご好意の御綱をしっかりと握りつつ、 その御方に向かい、 その御方の真実性を信じ、また、彼に下されたすばらしい法と教えのすべての真実性を信じております。私はあなたへの愛のために、また、ご命令に従うために断食をいたしました。そして、あなたへの賛美を口にし、
あなたのお喜びにかなうよう断食を終えました。おおわが主よ、昼間は断食をし、夜はあなたの御前でひれ伏しながら、あなたの真理を否認し、御しるしを疑い、あなたの証言を否定し、あなたの発言を悪用する者らの中に私を数え給わぬよう懇願いたします。
おおわが主よ。私どもがあなたの御目をもってあなたを認めることができますよう、私の目と、あなたを求めるすべての者の目を開き給え。これは、あなたが、聖なる書で私どもに与え給うた命令であります。その書は、あなたがご命令によって選び給うた御方、すべての創造物の中からご好意を与えるものとして選び出し給うた御方、御心のままに主権を授け、特別にご愛顧を注ぎ、あなたの民へのメッセージを託し給うた御方に下された書であります。あなたは慈悲深くも、私どもがその御方を認め、その御方に授けられたことのすべてを受け入れられるようなし給いました。そして、あなたの書と書簡に約束された御方の面前に達する栄誉を授け給いました。おおわが神よ、それゆえ、あなたに賛美を捧げます。
おおわが神よ。ご覧のように私はあなたを仰ぎまつり、御恵み深い摂理とご寛容の御綱
をしっかりと握り、ご慈愛と豊富なご好意の裾にすがっております。あなたの宮廷の境内とあなたの御前の聖域に向かい、あなたへの愛ゆえに断食を守った僕らに定め給うものを得たいという私のこの望みを砕き給わぬよう、嘆願いたします。おおわが神よ。私より発せられるものはすべて、あなたのご主権にはまったく値しないものであり、あなたの荘厳さに及ばないものであることを告白いたします。にもかかわらず、私は懇願いたします。この啓示において、また最も卓越した名称の栄光において、すべての創造物に対してご自身を啓示し給うたその御名により、また、最も光輝ある御名を通してあなたの美を顕し給うたその啓示により、御心の右手から流れ出たご慈悲の美酒と、ご好意の清らかな飲物を私に飲ませ給うよう。それにより、私があなたに視線を据え、あなた以外のすべてから離脱し、この世とそこに創られたすべてのものを、あなたにとって創る価値もない、はかない日として見ることができますように。
おおわが神よ。さらに懇願いたします。私どもを罪の悪臭から洗い清める雨を、御心の天とご慈悲の雲から降らせ給え。おおご自身を慈悲の神と称し給う御方よ。まことに、あなたは最も力強く、栄光に満ち、憐れみ深い御方におわします。
おおわが主よ、あなたを仰ぎまつる者をしりぞけ給うな。また、あなたのお側に近づいた者をあなたの宮廷から遠ざけ給うな。御恵みとご恩寵を求めて熱望の両手をさしのべる嘆願者の望みを打ち砕き給うな。また、あなたの誠実なる僕らから、あなたの驚くべきご慈悲とご慈愛を取り上げ給うな。おおわが主よ、あなたは許し給い、最も恩寵深き御方におわします。あなたは御心のままになす力を持ち給う。あなた以外のすべてのものは、あなたのご威力の出現の前では無力であり、あなたの富の証拠の面前では当惑させられ、すべてを超越するあなたのご主権の顕示に比べれば皆無に等しく、あなたの御力の象徴と御しるしに直面すればまったく力を失ってしまいます。おおわが主よ。あなたの他に、私が逃げ込める避難所がありましょうか、また、急ぎゆくことのできる安全な場所がありましょうか。いや、あなたのご威力が私の証人です。あなたの他に保護者はなく、逃げ場はなく、避難所もありません。おおわが主よ。あなたを思い、称賛することの聖なる甘美を味わうことを私に許し給え。ご威力にかけて誓います。その甘美を味わう者はみな、この世とそこにあるあらゆるものへの執着のすべてを捨て去り、あなた以外の者への思いから清められてあなたへ顔を向けるでありましょう。
おおわが神よ。あなたの御名を称えることができますよう、あなたの驚くべきご記憶をもって、私の魂を鼓舞し給え。あなたの御言葉を読みながら、あなたからの、隠された贈り物を見つけることができない者らの中に私を数え給うな。その贈り物は、あなたの定め給うところにより、御言葉の中に収められ、あなたが創り給うた者らの魂と僕らの心を活気づけるものであります。おおわが主よ。あなたの日々に漂った甘美な香りに奮い立たされ、あなたに命を捧げ、あなたの美を見つめたいという熱望と、あなたの面前に達したいという切なる願いで、死の舞台に急いだ者らの中に私を加え給え。そして、その途上で、「汝いずこへ行くや」と問う者があれば、彼らはこう答えましょう、「すべての所有者におわし、危急の場の救助者におわし、ご自力にて存在し給う御方である神のもとへ」と。
あなたから顔を背け、あなたに対して傲慢に振舞った者らが犯した罪も、彼らがあなたを愛しまつり、あなたに顔を向け、ご慈悲の方に向かうのを妨げることはできません。その彼らは、天上の群集により祝福され、諸々の永遠の都市の住民らから称えられた者らであり、あなたの最も崇高なるペンにより「これらこそは、バハの人々である。彼らを通して、導きの光の輝きは放たれた」と額に記されている者らからも称えられているのであります。変えることのできない書簡には、あなたのご命令と御心によりこのように定められております。
それゆえ、おおわが神よ、彼ら、そして生存中、あるいは死後に彼らの周りを回った者らの偉大さを宣言し給え。創造物の間にある正しき者らのために定め給うたものを、彼らに授け給え。あなたはすべてのことをなす力を持ち給う御方におわします。あなたの他に神はいまさず、あなたは、力に満ち、危難の中の救助者におわし、全能なる御方、最も恩寵 深き御方におわします。
おおわが主よ。私どもの断食を、この断食で終りとせず、また、あなたの樹立し給うた聖約をこの聖約で終りとし給うな。私どもが、あなたへの愛とあなたのお喜びのためになしたことすべてを受け入れ、邪悪で堕落した欲望に屈服したためにやり残したことをも、成し遂げたものと見なし給え。そして、私どもを、あなたの愛とお喜びにしっかりとすがりまつるようなし、あなたを否定し、あなたの最も輝かしい御しるしを拒んだ者らの危害から守り給え。実に、あなたは現世と来たるべき世の主におわします。あなたの他に神はいまさず、あなたは崇高にして、最も高遠なる御方におわします。
おお主なるわが神よ。最初の点であり、聖なる神秘、不可視の本質、神性の曙、あなたの主権の顕示者である御方を賛美いたします。彼を通して、過去と未来のすべての知識は明白にされ、あなたの隠された英知の真珠は披露され、あなたの秘蔵の名は明かされました。また、 あなたは、「存」と「在」の二文字を結びつけ、結合させた御方の名を通してその御方の告知者と定め給い、彼を通してあなたの威厳とご主権とご威力は知らされ、あなたの言葉は下され、あなたの法は明確に示され、あなたの御しるしが四方へ広められました。そして、あなたの御言葉は確立され、その御方を通してあなたが選び給うた者らの心情はあらわにされ、天と地にあるすべてのものは集められました。また、あなたは、彼を、名称の王国においてアリ・モハメッドと呼び、変えることのできない命令の書簡で霊魂の中の霊魂と呼び、あなたご自身の称号を付与し給いました。あなたのご命令とご威力とにより、他のすべての名は彼の名に戻り、あなたは、あなたの属性と称号のすべてが彼のなかで最終的完成に達するようなし給いました。目に見えぬあなたの世界と、あなたの聖別された諸々の都市と、あなたの汚れなき幕屋に隠された諸々の名もまた、彼に属するのであります。
さらに、彼の後に出現した顕示者の中にあなたの一体性を認めた者らの中から、彼、そして彼の諸々のしるしを信じ、彼に向かった者らを高め給え。その顕示者こそは、彼がその書簡、その聖典、その教典において、また、彼に下されたすべてのすばらしい聖句や、宝石のような言葉を通じて述べておられた顕示者であります。あなたはその顕示者に対し、自分自身の聖約を確立する前に、彼の聖約を確立せよと命じ給いました。バヤンの書が称賛しているのは、この顕示者であります。その書の中で、彼の優秀性が賛美され、彼の真実性が確立され、彼の主権が宣言され、彼の大業が完成されました。彼に向かい、彼が命じ給うたことをなした者は幸いなり。おお諸々の世界の主におわし、あなたを知るすべての者らの望みにまします御方よ。
おおわが神よ。私どもが彼を認め、彼を愛するよう助け給うたあなたに賛美あれ。彼にかけて、またあなたの神性の曙である彼ら、そして、あなたの主権の顕現者たち、あなたの啓示の宝庫、あなたの霊感の貯蔵庫らにより懇願いたします。私どもが彼に仕え、従うことができますように、また、彼の大業を援助し、彼に敵対する者らを追い払うことができるようなし給え。あなたは、望み給うことすべてをなす力に満ち給う。あなたの他に神はいまさず、あなたは全能者におわし、栄光に満ち給い、すべての者が援助を求める御方におわします。
バハオラ
おお主なるわが神に誉れあれ。私どもは、ご命令に従って断食をし、あなたへの愛とお喜びにより、今、断食を終えます。おおわが神よ。私どもが、あなた以外のあらゆるものから解放され、あなたの大業に顔を向け、あなたの道においてあなたの美のためにのみなした行いを、受け入れ給え。そして、私どもと私どもの祖先に御許しを下し給え。また、この最も偉大で、最も栄光に満ちた啓示において、あなたを信じ、あなたの強大なる御しるしを信じた者らみなに御許しを下し給え。あなたは、欲するがままになす御力を持ち給う。まことにあなたは、最も崇高なる御方におわし、全能なる御方、何ものにも束縛されぬ御方におわします。 バハオラ
おお神よ、わが神よ、あなたに誉れあれ。今は、あなたが選び給うた者や、愛し給う者、そして僕らに断食を命じ給うた期間であります。必須の祈りを、あなたの一体性を認める者らが上昇するための梯子となし給うたように、あなたは、断食をあなたの王国の民への光となし給いました。おおわが神よ、あなたが全人類のための栄光と栄誉として定め給うたこれら二つの強大な柱により懇願いたします。あなたの宗教を、神を否定する者らの危害や、邪悪な行いをなすあらゆる者の企みから守り給え。おお主よ、あなたの御力と全能なる力を通して示し給いました光を隠し給うな。そして、あなたを真に信じる者らを、あなたのご命令とご主権とにより、目に見えるものと見えざる軍勢をもって援助し給え。あなたの他に神はいまさず、あなたは全能者におわし、最も力に満ち給う御方におわします。
バハオラ
おお神の摂理よ。私は肉体の欲求を拒み、飲食へのとらわれを断っております。同じように、私の心と生活をあなた以外のものへの愛から清め、清浄なものとなし給え。そして、私の精神が聖なる芳香と交わり、あなた以外のことは一切口にしないよう、私の魂を自我と欲望から守り、庇護し給え。 アブドル・バハ