アグダスの書

 

これまで存在してきたもの、

これから存在するものすべての至高の支配者なる

彼の御名において

 

1 神がしもべらに定め給うた最初の義務は、神の啓示の曙であり、神の法の源泉であり、神の大業の王国と創造の世の双方において神の地位を代表する者を認めることである。この義務を果たした者は何人(なんびと)であれ、すべての善に達した者である。また、この義務を怠った者は、いかなる良き行いの実行者であろうとも、道を踏みはずした者である。この最も崇高なる地位、この超越した栄光の頂きに達した者に求められることは、世界の望みの的である御方の法のすべてに従うことである。対をなすこれら二つの義務は不可分である。どちらも他を欠いては受け入れられない。聖なる霊感の源である御方はこのように定め給うたのである。

 

2 神より洞察力を授けられた者は、次のことを容易に認めるであろう。神の定め給うた教えは世の秩序の維持と、人々の保全にとって最高の手段である。神の教えに顔をそむける者は、卑しく愚かなる者の内に数えられる。まことに、われは汝らに命ずる。自らの邪悪な情欲と腐敗した欲望が命じることを拒否し、最も崇高なる御方のペンが定めた限界内に踏みとどまれ。何となれば、これらは全創造物にとって命の息吹だからである。神聖なる英知と言葉の大海は慈悲深き御方の息の微風により湧き立っている。おお、理解ある人々よ。急ぎ行きて心行くまで飲むがよい。神の法を破ることによって神の聖約に違反し、背を向けた者は嘆かわしい過ちを犯した者として神の目に映るのである。神こそはすべてを所有し、最も高遠なり。

 

3 おお、世界の人々よ。このことを確信せよ。わが法は、わがしもべらに与えられたわが愛情あふれる摂理のランプであり、わが創造物に対するわが慈悲の鍵である。これは、啓示の主なる汝の主の御心の天から下されたものである。御心によって慈悲深き御方の御口より発せられた言葉の甘美を味わった者は、彼の恩恵に満ちた保護と慈愛の地平線上に輝く法の真実の一つでも立証するためであれば、たとえ地上の富をすべて所有していようとも、それらをすべて放棄するであろう。

 

4 言挙げよ。わが法からはわが衣の甘い香りが漂い、これら法の援助により勝利の旗は最も高い頂きに立てられよう。わが威力の舌は、わが全能なる栄光の天上より次の言葉をもってわが創造物に語りかけたのである。「わが美を愛するが故に、わが法に従え」。この言葉にはいかなる舌も描写することのできない恵みの香りが満ちている。この言葉より、最愛なる御方の神聖なる芳香を嗅ぐことができた、愛する者は幸いなり。わが命にかけて言う。わが恵み深き恩恵の手より公平さの選り抜きの美酒を飲んだ者は、わが創造の地平線上に輝くわが法の周りを巡回するであろう。

 

5 われが単なる法典を汝らに現わしたと思うな。否、まさにわれは威力と強大の指をもって選り抜きの美酒の封を切ったのである。啓示のペンが書き記したことが、このことの真を証言する。このことについて瞑想せよ、おお洞察力ある者らよ。

 

6 われは、正午と朝と夜に、聖句の啓示者である神に向かい9つのラカーからなる必須の祈りを捧げるよう汝らに命じた。われは、神の書の命令として、これ以上の数を唱えることを免除した。まことに彼は、命令者、全能者、何ものにも束縛されぬ御方である。この祈りを捧げたいと欲するときには、わが最も神聖なる面前の宮居に顔を向けよ。それは、神が、その周りを天上の群衆が回る中心点となし、永遠の都の住人らの崇敬の点と定め、天と地にいるすべての者への命令の源として定め給うたこの聖なる地点である。そして、真理と発言の太陽が沈んだ後は、われが汝らのために定めた地点へ顔を向けよ。まことに彼は全能にして、全知におわす。

 

7 すべての存在は彼の抵抗しがたい命令によって生じたのである。わが法がわが発言の天上より太陽のごとくに現われるとき、万人はそれに忠実に従わねばならない。たとえわが命令が、あらゆる宗教の天界を粉砕するものであったとしても従わなければならない。彼は望むままになし、また彼は選び給う。そして、誰もその選択に異論を唱えることは許されない。まことに、最愛なる御方の定め給うことはそのまま愛されるものである。これについては、全創造物の主なる御方がわが証人なり。慈悲に満ち給う御方の甘美なる芳香を嗅ぎ、この言葉の源泉を認識した者は、神の法の真を人々の間に確立するためであれば、自らの目をもって敵の矢を受けとめるであろう。神の法に向かい、彼の決定的な命令の意味を理解する者は幸いなり。

 

8 われは必須の祈りの詳細を別の書簡に記した。全人類を支配したまう御方によって従うよう命じられたことを実行する者は幸いなり。故人のための祈りでは、聖句の啓示者である神により、六つの特定の文が規定された。文字の読める者は、それらの文の前に記された文言を唱えるがよい。そして、文字の読めない者については、神はこの義務を解き給うた。まことに、神は強大なる御方、許し給う御方である。

 

9 獣毛は汝の祈りを無効にはしない。また、もはや命の宿っていないもの、たとえば骨やそれに類似するものも祈りを無効にはしない。汝らは、ビーバーやリスやその他の動物の毛皮を着ると同じように、黒てんの毛皮を着ることができる。その使用の禁止はコーランに由来するのではなく、聖職者たちの誤解によるものである。彼はまことに、栄光に満ちたもう御方、すべてを知り給う御方である。

 

10 われは成人に達したときから、祈りと断食をするよう汝らに命じた。これは、汝らの主、汝らの祖先の主なる神によって命ぜられたことである。神はご自身の御前よりの恩恵として、病気や高齢のために虚弱な者についてはこの義務を免除された。神は許し給う御方、寛大なる御方である。神は、清潔な表面ならどこであろうとひれ伏してよいという許しを汝らに与えられた。われはこれに関して、聖典において規定された制限を取り除いたのである。まことに、神は汝らがまったく知らぬことについて知り給う。洗浄用の水が見つからない者は、「最も純粋なる御方、最も純粋なる御方にまします神の御名において」という言葉を五回繰り返し、それから祈るがよい。これが、すべての世界の主の命令である。昼間や夜が長くなる地域では、時計やその他、時間の経過を示す手段をもって祈りの時間を合わせよ。まことに、彼は解説者にして、賢明なる御方である。

 

11 われは汝らに対し、現象の祈りを唱える義務を廃棄した。恐ろしい自然現象が起ったときは、すべてを聞き、すべてを見たまう御方、汝らの主の強大さと威厳とを思い起こして次のように唱えよ。「支配は神と共にあり、神こそは目に見えるもの、見えぬものの主におわし、創造の主におわします。」

 

12 必須の祈りは汝らがめいめい独りで捧げるように命じられている。故人のための祈りを例外とし、会衆の祈りの慣行は廃止されたのである。まことに、彼は命令者におわし、すべてに賢き御方である。

 

13 神は月経中の女性を必須の祈りと断食から免除された。その代わりに彼女らは洗浄の後、その日の正午から翌日の正午までの間に「光輝と美の主なる神に栄光あれ」という言葉を95回繰り返し唱えることによって神を賛美するがよい。聖典にこのように定められたのである。汝らもし理解する者ならば。

 

14 汝ら、もし旅行中に安全な場所に止まって休むなら、男性も女性も同じように、唱えていない必須の祈りの回数に応じて一度ずつひれ伏し、その状態で「威力と威厳、恩寵と恩恵の主なる神に栄光あれ」と唱えよ。これができない者は「神に栄光あれ」とだけ唱えよ。これでその者には十分であることを確信せよ。彼はまことに、すべてに満ち足りたまい、永続したまい、許したまい、憐れみ深き神である。平伏の動作を終えたなら、足を組んで、男性も女性も、            18回、次のように繰り返すがよい。「天と地の王国の主なる神に栄光あれ」。このように、主は、真理と導きの方法を明らかにされる。それらの方法は一つの道につながるものであり、それはこの一直線の道である。この最も恩寵深き好意について神に感謝を捧げよ。諸々の天と地とを取り囲んだこの恩恵について神に賛美を捧げよ。全創造に浸透したこの慈悲のゆえに神を称えよ。

 

15 言挙げよ。神は、わが隠されたる愛を財宝への鍵とされた。汝ら、これを知ることができたならば。その鍵がなければ、財宝は永遠に隠されたままであったであろう。汝ら、これを信じることができたならば。言挙げよ、これが啓示の源であり、光輝の黎明の地である。そして、その明るさは世界の諸々の地平線を明るく照らした。汝ら、これを理解することができたならば。まことに、これこそは確定された定めであり、取り消すことのできないすべての命令は、それを通じて確立されたのである。

 

16 おお、最も高遠なる御方のペンよ。言挙げよ。おお、世界の人々よ。われは汝らに短期間の断食を命じ、その期間の終わりにノー・ルーズを祝宴として定めた。始めと終わりの主なる御方の定めに従って、発言の昼の星はこのように聖典の地平線上に輝きでたのである。それらの月を超過して余剰の日々を、断食の月の前に置くがよい。われはこれらの日々を、すべての夜と昼の中で「ハ」という文字の現われとして定めた。このように、これらの日々は、一年やそれらの月の枠にとらわれないものである。この期間中、バハの人々は自分や親族、貧者や困窮者に喜びをもたらす義務があり、喜びと歓喜を持って自らの主を歓迎し、称え、主の賛美を歌い、主の御名を称える義務がある。そして、自制の時期の前にあるこれら施しの日々が終わったら、断食を開始せよ。全人類の主なる御方はこのように定め給う。旅人や病弱者、子どもをみごもっている者や授乳中の者らには断食の義務はない。彼らは、神の恩寵の印として神より免除を受けている。まことに神は、全能なる御方、最も寛大なる御方である。

 

17 これらは神の最も崇高なるペンにより諸々の聖典や書簡に記されている神の法である。神の法規と命令にしっかりとつかまれ。そして、自らの愚かな妄想と、はかない空想とに従って自らが定めた基準に固執して、神が規定された基準を投げ捨てた者らの一人となるな。日の出から日の入りまで飲食を断て。そして、聖典に定められたこの恩寵を、欲望のために奪われぬよう注意せよ。

 

18 審判の主である神を信じる者はすべて、毎日、手と顔を洗った後、座し、神の方を向いて「アラホ・アブハ」を95回繰り返すよう定められている。天の創造者は、威厳と力をもって自らを御自身の諸々の名の玉座に確立されたとき、こう命じ給うたのである。必須の祈りを唱える時も同様に洗浄を実施せよ。これが、比類なき御方、何ものにも束縛されぬ御方なる神の命令である。

 

19 汝らは殺人や姦通、陰口や中傷を禁じられている。神聖なる聖典や書簡で禁じられていることを避けよ。

 

20 われは相続財産を7つの部類に分けた。子ども達には五四〇株を構成する9分を割り当て、妻には四八〇株を構成する8分、父親には四二〇株を構成する7分、母親には三六〇株を構成する6分、兄弟には5分または三〇〇株、姉妹には4分または二四〇株、そして教師には3分または一八〇株を割り当てた。これは、夜中となく夜明けとなくわが御名を賛美し続けたわが先駆者が定めた法令である。われは、まだ生まれていない子らの叫びを聞いたとき、子どもの分け前を二倍にし、残りの分け前を減らした。まことに、彼は欲するがままに定める力を有し、その主権の威力により、望み通りになし給う。

 

21 故人に子どもがない場合、子どもの分け前は正義院に帰属する。それは、慈悲に満ち給う御方の受託人らにより、孤児や未亡人、公共の福利のために費やされる。そうすることで、すべての者が、慈悲深き御方、許し給う御方なる彼らの主に感謝を捧げんがために。

 

22 故人が子どもを残している場合、しかし聖典で規定されている他の部類の相続人がいない場合、子どもは遺産の三分の二を受け取り、残りの三分の一は正義院に帰属することになる。これは、すべてを所有したまう御方、最も高遠なる御方により、威厳と栄光をもって与えられた命令である。

 

23 故人に規定された相続人はいないが、親族の中に甥や姪(兄弟、姉妹双方どちらの筋でもよい)がいる場合、遺産の三分の二は彼らに分けられる。あるいは、もし甥や姪がいない場合は叔父や叔母(父方と母方)に渡り、さらにこれらがない場合は、叔父や叔母の息子や娘に分けられることになる。いずれの場合も、残り三分の一の遺産は正義の座へ帰属する。すべての者を支配する御方は聖典中にこのように規定された。

 

24 もし故人の遺族に、最も高遠なる御方のペンにより記された名のいずれもない場合は、故人の財産はすべて前述した座へ帰属し、神により規定されたことに費やされる。まことに、神は定めたまう御方、全能なる御方である。

 

25 われは故人の住まいや衣服を、女性にではなく男性の子どもに割り当てた。そして、その他のいかなる相続人にも割り当てていない。まことに、彼は寛大におわし、恩恵に満ち給う御方である。

 

26 子どもを残して先立った息子の父親が故人となった場合、その子ども達は神の聖典に規定されている通り、父親の取り分を相続する。汝ら、この子らの取り分を彼らの間で完全なる正義をもって分割せよ。発言の大海はこのようにうねりを上げ、全人類の主によって定められた法律の真珠を打ち上げたのである。

 

27 故人が未成年の子どもを残した場合、子ども達の取り分は、信頼できる個人、あるいは会社に委託されなければならない。子ども達が成年に達するまで、彼らの代わりに商業や事業に投資するためである。受託人は、このようにして得られた利益のうち妥当な取り分を受け取るべきである。

 

28 財産の分与は、ホゴゴラが支払われ、借金が清算され、葬儀と埋葬の費用が支払われ、故人が威厳と敬意をもって墓地へ運ばれるような取り計らいがなされて初めて行われるべきである。始めと終わりの主におわす御方はこのように定め給う。

 

29 言挙げよ。これこそが決して変わることのない隠された知識である。なぜなら、その始まりは9と共にあり、9は隠され、かつ明白なるもの、侵すことができず、また近寄ることもできないほど崇高なる御名を示す象徴であるが故に。われが子どもらに割り当てたものについては、それは子どもらが、憐れみ深き御方、慈悲深き御方なる彼らの主に感謝を捧げるようにと、神が彼らに付与し給うた恩恵である。まことに、これらが神の法である。自らの、卑しく利己的な欲望にそそのかされてそれらを侵すなかれ。発言の黎明の場なる御方により汝らに課された法令を遵守せよ。神のしもべらの中の誠実なる者らは、神が定められた教えを、あらゆる信教の信奉者らへの生命の水、また天と地のすべての住人らへの英知、愛情ある摂理のランプと見なすであろう。

 

30 主はあらゆる町に正義院が設立され、そこにバハの数の評議員が集うよう定め給うた。しかし、この数を越えても構わない。彼らは自らを、崇高なる御方、最も高遠なる御方である神の面前に入る者、目に見えざる御方を見る者と見なすべきである。彼らは、人々の中の、慈悲深き御方の受託人でなければならず、また、自らを、地上に住むすべての者のために神より任命された擁護者であると見なさなければならない。彼らの義務は、共に協議し、自らの利益を考慮するが如くに神のしもべらの利益をも神のために考慮し、適切かつ相応しいことを選択することである。汝らの主なる神は汝らにこう命じるのである。汝ら、神の書簡に明確に啓示されているものをなおざりにすることなきよう注意せよ。神を畏れよ、おお、感知する汝らよ。

 

31 おお世の人々よ。汝ら、すべての宗教の主なる御方の御名において各地に礼拝堂を建設せよ。存在の世においてできる限り完璧にそれらを建て、偶像や彫像ではなく、それに相応しいもので礼拝堂を飾れ。そうして、そこで、輝きと喜びをもって最も憐れみ深き御方なる汝らの主を賛美せよ。まことに、主を記憶することにより目は喜ばされ、心は光で満たされるのである。

 

32 主は可能な者に対しては聖なる家への巡礼を定め給うた。そして、主はご自身の慈悲として、この定めから女性を免除された。まことに、主は恩恵に満ち給う、最も寛大なる御方である。

 

33 おお、バハの人々よ。汝らは各自、技能職や商業など、何らかの職業に従事する義務がある。仕事に従事する汝らのその行為を、われは唯一真実なる神への礼拝と同じ地位にまで高めた。おお人々よ、汝らの主の恩寵と祝福について熟考し、朝な夕なに主に感謝を捧げよ。怠惰や無精で汝らの時間を無駄にすることなく、自分および他者に利益をもたらすことに専念せよ。英知と発言の昼の星がその地平線上に輝くこの書簡にはこう定められているのである。神の目が最も嫌う者は、座して物乞いをする者である。手段の綱にしっかりと(すが)り、すべての富の供給者なる神に汝らの信頼を置くがよい。

 

34 手に接吻することは聖典において禁止されている。この習慣は栄光と命令の主なる神により禁じられた。他の者に赦免(しゃめん)を求めることは誰にも許されない。悔い改めようとするならば、自分と神との間で行え。まことに神は許し給う御方、恵み深き御方、恩寵にあふれる御方、寛大なる御方、悔い改める者を許し給う御方である。

 

35 おお汝ら、慈悲深き御方のしもべらよ。神の諸々の御印の曙を否定した者らが引き起こす不安や悲しみに惑わされない程の熱意をもって神の大業への奉仕に立ち上がれ。約束が果たされ、約束された御方が出現した時、地上の民の間に意見の相違が生じ、人々は皆、自らの空想と愚かな妄想に従った。

 

36 人々の中には、入口のそばの下足場に座していても、心の中では栄誉の上座に着くことを切望する者がいる。言挙げよ。汝は一体何という人間なのか。おお汝、自らの本性と違う姿を装う、虚栄に満ちた無思慮な者よ。また、人々の中には内なる知識を、そしてこの知識の内奥に隠されているさらに深い知識を有していると主張する者がいる。言挙げよ。汝は偽りを語っている。神にかけて言う。汝が有するものは、犬に残される骨のように、われが汝に残した籾殻(もみがら)にすぎないのである。唯一真実なる神の正義にかけて。ある者が、全人類の足を洗い、森や谷や山、高い丘や(そび)える山の頂上で神を崇拝し、岩や木や土の塊までがすべてその礼拝の目撃者であったとしても、もしその者からわが喜びの芳香をかぐことができなければ、その者のなしたことは決して神によって受け入れられるものではない。すべてのものの主なる御方はかくのごとく定め給うたのである。インドの地に身を隔離し、神が合法と定めるものをも放棄し、禁欲生活を送り、難行苦行を自らに課したにもかかわらず、聖句の啓示者なる神に記憶されなかった者が何と多くいたことか。汝らの行いを、自らの願望の対象を捕らえるための罠としてはならない。そして、神に接近する者らすべてが常に切望してきたこの究極の目標を自ら奪ってしまわぬようにせよ。言挙げよ。すべての行為の生命そのものは、われを満足させることである。そして、すべてのことはわが承認に依存する。汝ら、諸々の書簡を熟読せよ。栄光に満ち、常に恩寵深き神の諸々の聖典が何を意図しているかを理解するために。わが愛に達する者は黄金の玉座への権利を有し、名誉の中で全世界を見下ろす席に座す権利を有するのである。わが愛を奪われた者は(ちり)の上に座すとも、その塵でさえもすべての宗教の主なる神に避難所を求めるであろう。

 

37 一千年が完全に経過する前に、神より下された啓示を携えてきたと主張する者は、まさしく虚偽を語る偽り者である。そのような主張を撤回し放棄するよう神が恩寵深く援助し給うことをわれは神に祈る。もしその者が悔い改めるならば、無論、神は彼を許されるであろう。しかし、もし過ちに固執するならば、神は必ずその者を容赦なく扱う者を遣わされるであろう。誠に神は、罰することにおいて恐るべき御方である。この言葉をその明白な意味以外に解釈する者は、万物を取り巻く神の慈悲と聖霊から見放された者である。神を畏れ、自らの愚かしい妄想に従うことなく、全能にして聡明なる汝らの主の命に服従せよ。やがて、騒々しい叫び声がほとんどの国で上げられよう。それらを避けよ、おお、わが民よ。そして、不正で邪悪な心を持つ者らに従うな。これは、われがイラクに住んでいたとき、そしてその後は神秘の地にいたときに汝らに予め警告してきたことである。そして今や、この輝かしき地点からその警告を発しているのである。

 

38 おお、世の人々よ。わが美の昼の星が沈み、わが幕屋の天界が汝らの目から隠されたとき、失望してはならない。わが大業を促進し、わが言葉を人々の間に高めるために立ち上がれ。われは常に汝らと共にあり、真理の力で汝らを強めるであろう。われはまことに全能である。われを認める者は皆、天と地のいかなる勢力もその行く手を阻むことのできないほどの強い決意をもって立ち上がり、われに仕えるであろう。

 

39 世の人々は深い眠りにある。その眠りから目覚めれば、彼らは全知にして聡明なる神のもとへと一心に急ぐであろう。主が彼らのことを心に留め、彼らにたった一言でも言葉を掛けてくださるなら、彼らは地上のすべての財宝を所有していたとしても、それらをすべて投げ捨てるであろう。隠されたる諸事の知識を有する者は、かくして汝らに訓示する。彼はその知識を、創造物の目には触れることのない書簡に納め給うた。そしてその書簡は諸々の世の全能なる加護者である彼以外の何者にも明かされることはない。邪悪な欲望に酔いしれるあまり、人々は非常な困惑に陥っている。そのため、もはや彼らは「われをおいて神はなく、われは強大にして、聡明なる者なり」と声高らかに四方より呼びかけておられる万物の主を認めることができないのである。

 

40 言挙げよ。汝の所有物を汝の喜びとしてはならない。それらは、今宵、汝が所有していようとも、明日には他人のものとなる。全てを知り、全てに精通し給う御方が汝らにこう注意するのである。言挙げよ。汝らの所有物が確かなものであり、永続するものであると断言できようか。否、最も慈悲深きわれ自身にかけて言う。汝の生涯の日々は、一陣の風のごとく過ぎ去り、汝の誇る華美や栄華は、先立った者らの華美や栄華と同様に崩れ去るのである。

熟考せよ、おお人々よ。汝らの過ぎし日々と、失われた幾百年もの時の流れはどうなったのか。神の思いに捧げた日々は喜びの日々であり、聡明なる御方の賛美に過ごした時は祝福された時である。わが命にかけて誓う。権力者の栄華も、富豪の富も、また、不信心者の優勢も持続するものではない。彼の一言でそれらはすべて消滅する。まことに神は御力に満ち、全能にして、すべてを屈服させ給う御方である。人々の所有するこの世の物に何の利益があろうか。彼らは自分たちの真の利益となるものをまったく無視している。そのうち彼らは眠りから覚め、全能にしてすべてに賛美される彼らの主の日々に逃したものはもはや取り戻せないことを知らされよう。このことを悟っていたなら、彼らは、神の玉座の前に名が語られるために自らのすべてを放棄していたであろう。まことに、彼らは死者の内に数えられる。

 

41人々の中には学識があることで傲慢になり、自力にて存在する者というわが御名を認識することから妨げられた者がいる。そのような者は自分の後ろについてくる靴音を聞くと、ニムロデにも増して尊大になる。言挙げよ。おお拒絶されし者よ。ニムロデの住まいは今どこにあるのであろうか。神かけて言う。それは最も下の火中にある。言挙げよ。おお、聖職者らの群衆よ。わが崇高なるペンの甲高い音が聞こえないのか。栄光に満ちた地平線上に、まぶしいほどに輝くこの太陽が見えないのか。汝らは自らの邪悪な欲望という偶像をいつまで崇め続けるというのか。空しい想像を捨て、汝らの永遠なる主である神に顔を向けよ。

 

42 慈善行為のために捧げられた基金は、御印(みしるし)の啓示者である神に帰属する。啓示の黎明の場である御方の許可なしには誰もそれを処分する権利はない。彼の後、この権限はアグサンらに継承され、その後は正義院──それまでにこれが世界に設立されていれば──に受け継がれる。彼らによって、そのような資産がこの大業において高められた諸々の聖地のため、また、強大と力の神なる御方により彼らに命ぜられている事柄に使われるために。さもなくば、これらの資産は、彼の許可なしに語ることなく、この書簡において神が定めたことだけに従って判断するバハの人々に帰属する。見よ、彼らは天と地の間の勝利の勇者である。その彼らが、強大なる御方、恵み深き御方である神によって聖典中に規定された方法でその資産を使うために。

 

43 試練のとき嘆くなかれ。また、試練の中にあってそれを喜ぶなかれ。汝ら中道を求めよ。中道とは苦難の中にあってわれを記憶し、将来汝らに降りかかるかもしれないことについて黙考することを意味する。全知者にしてすべてに精通する御方は汝らにこう伝えるのである。

 

44 剃髪してはならない。神は毛髪を頭の飾りとし給うたのである。このことには、自然の必要条件について考える者らに対する創造主からのしるしがある。彼はまことに力と英知の神である。しかしながら、髪を耳たぶよりも下に伸ばすことは相応しくない。すべての世界の主なる御方はこのように定め給う。

 

45 盗人に対しては追放と投獄が定められている。そして、三回目の犯行におよんではその者の額に印をつけよ。そうすることで、彼がそうであることが確認され、神の諸々の都市や国に受け入れられないようにされる。汝ら、憐れみのために、神の宗教の法令の実行を怠らぬよう警戒せよ。憐れみ深く、慈悲深き御方によって汝らに命じられたことを実行せよ。ちょうど息子を教育する父親のように、われは汝らを英知と法の杖で教育する。そしてこれはただ、汝ら自身の保護と汝らの地位の向上のためである。わが命にかけて言う。われが聖なる法を啓示するにあたって汝らに望みしことを汝らが発見するなら、汝らはこの神聖にして強大なる、そして最も崇高なる信教のために自らの魂そのものを捧げるであろう。

 

46 金や銀の器の使用を望む者はそうするがよい。食事をするとき、(わん)や皿の中に手を突っ込まぬよう注意せよ。汝ら、最も洗練された作法を身につけよ。まことに、彼は、彼の強大にして最も荘厳な王国における楽園の住人らの作法を汝らの内に見たいと望まれる。いかなる状況においても優美であることに固執せよ。汝らの目が、汝ら自身と楽園の住民らにとって不快になるようなものを見ることから守られるように。そこから逸脱する者の行為はその瞬間に無効となる。しかし、もし妥当な理由があれば、神はその者をお赦しになる。まことに、神はご仁慈の御方、最も恵み深き御方である。

 

47 神の大業の黎明の場である御方は、その最高の不謬性において共同者をもたない。彼こそは創造の王国において「彼は望むままになし給う」を顕示する者である。神はこの特異性を御自身で占有し、この荘厳にして超越的な地位を誰にも分け与えてはおられない。これは、これまで、見通すことのできない神秘のヴェールに隠されていた神の定めである。われは、それをこの啓示において明らかにした。そして、われはそうすることにより、神の聖典に記されたことを認識できず、無思慮な人々の内に数えられた者らを覆うヴェールを引き裂いたのである。

 

48 すべての父親には、読み書きの技能や聖なる書簡に定められたあらゆることについて息子や娘を指導する義務がある。自らに命ぜられていることをないがしろにする者については、もしその父親が裕福であれば、受託人らは教育に必要な費用を父親から徴収し、裕福でなければそのことは正義院に委ねられる。まことに、われは正義院を貧者や困窮者の避難所とした。自分の息子、あるいは他人の息子を育て上げる者は、われ自身の息子を育てたに等しい。そのような者には、全世界を包み込むわが栄光と、愛情ある優しさと慈悲とが宿らん。

 

49 神は姦通を犯した者には、男性にも女性にも、罰金を課したまい、罰金は正義院に支払われることとした。その罰金は金9メスガルであり、もし再び違反を犯したら罰金は二倍となる。姦淫した者に対して諸々の御名の主なる御方が課し給うこの世における罰則はこれである。そして、神は、来るべき世において彼らに屈辱的な苦悶を定めておられる。罪に苛まれている者は悔い改め、己の主のもとに戻るが良い。主は、お望みの者に対して許しを与え、主が望みのままに定め給うことに関して異論を唱える権利は誰にもない。主はまことに、常に許し給う御方、全能なる御方、最高に賛美され給う御方である。

 

50 栄光の暗幕によって、この生きた泉の水晶のごとく澄んだ水を飲むことを妨げられぬよう警戒せよ。夜明けをもたらす御方の御名において、汝らこの夜明けの時に救済の杯を握りしめよ。そして、栄光に満ち、比類なき御方を賛美して心ゆくまで飲むがよい。

 

51 われは、汝らが音楽や歌を聞くことを合法とした。しかし、それらを聞くことで、礼節と威厳の限界を越えぬよう注意せよ。わが最大名に由来する喜びを汝らの喜びとせよ。それは心に歓喜をもたらし、神に接近した者らの理性を陶酔させる御名である。まことに、われは音楽を汝らの魂の梯子とし、魂を天上の領域に引き上げる手段とした。それゆえ、それを自我と情欲の翼としてはならない。まことに、われは、汝らが愚かな者の中に数えられるのを見たくはない。

 

52 われは、あらゆる罰金の三分の一は正義の座へ送られるよう定めた。また、われは正義の座の紳士らに対し、純粋なる正義を守り、このようにして蓄積したものを、全知者、すべてに賢き御方が命じ給う目的に使用するよう忠告する。おお汝ら、正義の紳士らよ。神の領土において神の羊たちのための羊飼いとなり、扮装して現われる強欲な狼たちから彼らを擁護せよ。自分の息子らを保護すると同じ様に。助言者であり誠実なる御方は、汝らにこのように勧告し給う。

 

53 汝らの間に何らかの相違が生じた場合、太陽がまだこの天の地平線上に輝いている間は、それを神に照会せよ。そして、その太陽が沈んだ後は、彼より下されたものに照会せよ。これはまことに、世の諸々の人々にとって十分である。言挙げよ、おお人々よ。わが存在の栄光が退き、わが言葉の大海原(おおうなばら)が静まる時、心を乱されてはならない。われが汝らと共にあることには道理があり、わが不在にもまた違った所以(ゆえん)がある。比類なき御方、全知者なる神の他は誰もそれを知り得ない。まことに、われはわが栄光の王国より汝らを見守り、わが大業の勝利のために立ち上がる者には誰であれ、天上の軍勢と、わが愛する天使の一団をもって援助の手を差し伸べるであろう。

 

54 おお地上の人々よ。永遠の真理におわす神こそわが証人なり。何ら拘束されぬ汝らの主の語った甘美なる言葉により、岩の中からも静かに流れる清水が湧き出たのである。にもかかわらず、汝らは今もなお、眠りにある。汝らの所有するものを投げ捨て、世俗超脱の翼に乗り、すべての創造物を越えて高く舞い上がれ。そのペンの動きにより全人類の魂に大変革をもたらした創造の主は、汝らにこう命じるのである。

 

 

55 栄光に満ち給う汝らの主がどれほど高遠な所から呼びかけておられるか、汝らは承知しているのであろうか。諸々の名の主が汝らに命令するのに用いられたペンを、汝らは正しく認識したと思っているのであろうか。否、わが生命にかけて、決してそうではない。もし汝らがこのことを理解していたなら、この世のものを捨て、最愛なる御方の御前へと一心に急いだであろう。汝らの魂は最愛なる御方の言葉に魅せられ、喜びに恍惚となったであろう。その喜びは、全宇宙をも激動させるほどのものであり得たのである。とすれば、この狭く、取るに足りない世界にあってはどれほどの激動が起こったであろうか。このようにしてわが恵みの天水は、わが慈愛の天上より注がれたのである。これこそはわが恩寵の証である。さらば汝ら、感謝する者であれ。

 

56 人に怪我を負わせたり暴行を加えたりすることに対する罰は、負わせた傷害の程度による。それぞれの程度に応じて、審判の主はいくらかの賠償を規定された。主はまことに、定め給う御方、強大なる御方、最も崇高なる御方である。われは、もしそれがわが意志ならば、程度に応じた公平な賠償額を定めるであろう。これはわが約束である。まことに、主はご自身の誓いを守り給う御方であり、全知者である。

 

57 まことに汝らは、毎月一回フィーストを提供するよう命じられている。たとえ水だけしかなくとも。なぜなら神は、たとえ天と地の両方の手段を使ってでも、汝らの心を結びつけることを意図されたが故に。

 

58 肉体の欲望と堕落した心の抱く欲望とによって汝らの間に分裂が生じることなきよう注意せよ。汝ら、一つ手の指のごとく、また、一つの身体の器官のごとくあれ。このように啓示のペンは汝らに勧告する。おお、汝ら、信じる者ならば。

 

59 神の慈悲と賜物について熟考せよ。神はいかなる被造物をも必要とされない。にもかかわらず、神は汝らに対し、汝らを利することを命じ給う。汝らの悪行は決してわれを害することはない。汝らの善行もまた、われを利することはない。われはまったく、神のためにのみ汝らに呼びかけるのである。このことは、理解と洞察力を持つすべての者が証言するところである。

 

60 鳥や動物を使って狩りをする場合、それを獲物に向けて放つ時に神の御名を唱えよ。そうすれば、捕られた獲物は汝らにとって合法なものとなる、仮に獲物が既に死んでいたとしても。神はまことに、全知にしてすべてに精通し給う御方である。しかし、過度に狩猟せぬよう注意せよ。すべてのことにおいて正義と公平の道を歩め。啓示の黎明の場なる御方は汝らにこう命じ給う。汝ら、理解する者ならば。

 

61 神はわが親族に親切であるよう汝らに命じ給うた。しかし、彼は、他人の財産に手をつける権利をわが親族に与えてはいない。まことに、神は創造物を必要とせず、自ら満ち足り給う。

 

62 ある者が意図的に家に放火したならば、その者自身も焼かれなければならない。また、故意に人の命を奪った者は死刑に処されなければならない。汝ら、強さと力の限りを尽くして神の教えにすがれ。そして、無知な者のやり方を捨て去れ。放火犯と殺人犯を終身禁固刑に処すことは聖典の規定に照らして許される。まことに、彼は、望むままに定める威力をもち給う。

 

63 神は、結婚を汝らのために規定された。二人より多く妻をめとらぬよう注意せよ。神の侍女の中から一人の伴侶を選んで満足するならば、夫も妻も平穏のうちに生きるであろう。女中を奉公に雇いたい者は、礼節を持ってそうすることができる。これが、啓示のペンにより、真実と正義において記された法令である。おお人々よ、わがしもべらの間でわれのことを述べる者をもたらすために結婚せよ。これは、汝らに対するわれの指示である。自分自身のためにそれに確固としてつかまるがよい。

 

64 おお世の人々よ。自我の誘惑に従うな。それは、邪悪と肉欲へと執拗(しつよう)に呼びかけるものである。むしろ、全創造物を所有し給う御方であり、汝らに敬虔な態度を示すよう促し、神への畏れを表すよう命じる御方に従え。まことに、彼は、いかなる創造物からも独立し給う。秩序が整えられた後に、国に騒動を起こすことがないよう注意せよ。そのような行動をする者はわれには属さない。われはそのような者と関係を持たない。それが、啓示の天より、真理の力を通して顕現された命令である。

 

65 バヤンにおいて、結婚は結婚する二人の同意を条件とした。わがしもべらの間に愛と和合と調和の確立を欲したわれは、二人の望みが明らかになった後、結婚について双方の両親の認可を条件とした。彼らの間に敵意や恨みが起きないように。そして、われは、このことに他にもいくつかの目的を持たせた。わが命令はこう定めた。

 

66 結納金の支払いなしに結婚は成立しない。結納金は、都会に住む者は純金19メスガル、村に住む者は銀 19メスガルと定められている。これ以上の額を納めようとする者は          95メスガルを限度とし、この限度を超えてはならない。このようにして、命令は威厳と威力とをもって明記されたのである。聖典によれば、最低額の支払いに満足することはその者にとってより良いことである。まことに神は、天と地の両方の手段をもって、ご自身が望む者を豊かになし給う。まことに、彼は万物に対して力を持ち給う。

 

67 神はこう定め給う。神のしもべが旅をする時は妻に対して帰還の時期を定めなければならない。約束したときまでに帰還するならば、そのしもべは主の指示に従ったことになり、神の命令のペンにより、清廉なる者の一人に数えられよう。さもなくば、もし、遅延する妥当な理由があるなら、妻に連絡し、妻のもとに戻るために最大の努力を払わねばならない。このどちらの事態も起きない場合、妻は9ヶ月間待つ義務がある。その後は、別の男性を夫として迎えても何ら支障はない。しかし、もし妻がさらに待つなら、まことに神は忍耐を示す男女を愛される。汝ら、わが命令を遵守せよ、そして、神の聖なる書簡において罪人と見なされた不信心なる者らに従うな。妻が待っている間に夫からの便りがあれば、彼女は賞賛に値する道を選ぶべきである。まことに彼は、ご自身のしもべらと侍女らが互いに平安であることをお望みである。汝らの間に非協調的態度を引き起こすことがないよう注意せよ。このように法令は定められ、約束は果たされたのである。しかし、もし、夫の死、あるいは殺害の知らせが届き、その事実が一般に認められ、あるいは二人の公正な証人によりそれが確認されたなら、彼女は独りのままでいることが好ましい。そして、定められた月数が過ぎた後には、自ら選択した道を取ることができる。これこそは、命令することにおいて威力に満ち、強力なる御方の指示である。

 

68 夫と妻の間に憎しみや嫌悪感が起きたならば、夫は妻と離婚すべきではなく、一年間、辛抱強く待たなければならない。愛情の芳香が二人の間に再び取り戻されるように。一年経過してもその愛情が取り戻されなければ、離婚が許可される。まことに、神の英知は万物を包含する。汝らが妻に三度離婚を言い渡したときの過去の時代の慣習について、主は、その命令のペンによって記した書簡でそれを禁止された。主は、汝らが感謝する者らのなかに数えられるよう、このことをご自身からの恩恵としてなし給うた。妻と離婚した男性は、月が経過するごとに、互いに愛情と同意があり、彼女が別の男性と結婚していなければ、その女性と再婚することができる。彼女が再婚していれば、再婚によって別離が確定され、彼女の状況が明らかに変化しない限りその事柄は終結する。このようにして、法令は美の黎明の場である御方により威厳をもってこの栄光に満ちた書簡に記されたのである。

 

69 妻が夫に同伴して旅行している時にいさかいが生じた場合、夫は妻の生活費を一年間供給しなければならない。そして、元のところへ彼女を帰すか、そのために必要な旅費を添えて家まで送るよう、信頼できる人に彼女を託さねばならない。まことに、汝らの主は、地上の諸民族を覆い包む主権により、お望みのままに命じ給う。

 

70 女性が不貞行為を実証され、その結果として離婚された場合、彼女は待機期間中の生活費を受け取ることはできない。このように、わが命令の昼の星は正義の天空より輝きでた。まことに、主は和合と調和を愛し、離別と離婚を忌み嫌われる。おお、人々よ。輝く精神と喜びをもって共に生活せよ。わが命にかけて言う。地上にあるものはすべて過ぎ去って行く。一方、善行のみが永続するのである。わが言葉の真実については神ご自身が証言される。おお、わがしもべらよ、互いの相違を和解させよ。そして、栄光のわがペンの勧告を聞き入れ、傲慢なる者と片意地なる者らに従うな。

 

71 汝ら、過去の人々が(あざむ)かれたように、この世界に欺かれることなきよう注意せよ。汝らの主の法令と教えを遵守し、正義と真実をもって、汝らの前に示されたこの道を歩め。不正と過ちを避け、美徳を固守する者らは、唯一真実なる神の目から見て神の創造物の中で最も優れたものの中に数えられる存在である。彼らの名は、天上の領土の群衆によって、また、神の御名のもとに建てられたこの幕屋に住む人々によって賛美される。

 

72 男性であれ、女性であれ、奴隷を売買することは禁じられている。自分自身しもべたる者が、神の別のしもべを買うなどということはできず、この行為は神の聖なる書簡で禁じられている。このように、神の慈悲により、正義のペンを通して命令は記されたのである。何人も自分を他の者の上に置いてはならない。万人は皆、主の御前において奴隷であり、神の他に神はいまさぬという真実を具現するものである。まことに、彼はすべてに賢き御方におわし、彼の英知は万物を覆い包む。

 

73 汝ら自らを善行の衣で飾れ。神の御心に召す行いをなす者はまことにバハの人々の一人であり、彼の玉座の御前で記憶される。汝ら、清廉なる行為をもって、また、英知と発言を通して、全創造物の主を援助せよ。実に、慈悲に満ち給う御方は、そのほとんどの書簡を通して汝らにこう命じておられるのである。まさしく、彼はわれが述べることを知り給う。何人も他人と論争してはならない。また、何人も人を殺してはならない。まことに、これは栄光の幕屋の中に隠されてきた聖典で禁じられていることである。汝ら、神が生気を与え給うた者、神がご自身の息吹で精神を授け給うた者を殺すというのか。そうならば、神の玉座の御前で、汝らの罪は(はなは)だしいものである。神を畏れよ、そして、神ご自身が立ち上がらせ給うたものを破壊する不正と圧制の手をふり上げるな。否、真実なる神の道を歩め。真の知識の軍勢が聖なる発言の旗を掲げて出現するやいなや、諸々の宗教の民は敗走したのである。その唯一の例外は、栄光に満ち給う御方の息吹により創造された楽園に流れる永遠の生命の小川から飲むことを欲した人々のみである。

 

74 神は、創造物への慈悲の印として、精液は不浄でないと定め給うた。喜びと輝きをもって神に感謝を捧げよ。そして、神への近接の黎明の場から遠く離れた者らに従うな。いかなる状況にあろうとも、大業への奉仕に立ち上がれ。なぜなら、神は諸々の世界を覆い包む神の主権の力を通して、必ずや汝らを助け給うが故に。汝らの衣の上に(いささ)かの汚れの跡も残さぬほどの不屈をもって洗練性の綱にしっかりとすがれ。それが、すべての洗練性を超えて聖別された御方の訓令である。正当な理由でこの基準に沿えない者は、何もとがめられることはない。まことに、神は寛容にして、慈悲深き御方である。水の有する三つの面のいずれにおいても変化をきたしていない水を用いて、汚れた物をすべて洗浄せよ。空気や他の物質にさらされて変化した水を使わぬよう注意せよ。汝ら、人類の間で清潔の真髄であれ。まことに、これは、比類なき御方、すべてに賢き御方が汝らのために望み給うことである。

 

75 同様に、神は、神の御前からの恩恵として、様々な物や民族を汚れたものと見なす不浄の概念を廃止された。疑いもなく、神は常に許し給う御方、最も寛大なる御方である。まことに、レズワンの最初の日に、われが、わが最も優れた諸々の御名とわが最も崇高なる諸々の属性の光輝をもって全創造物を照らしたとき、全創造物は浄化の大海に浸されたのである。これはまことに、すべての世界を覆い包むわが愛情溢れる摂理の印である。従って、汝ら、すべての宗教の信奉者らと交わり、最も憐れみ深き御方なる汝らの主の大業を宣布せよ。これこそはあらゆる行為の王冠である。もし汝ら、理解する者ならば。

 

76 ほこりを被った物でさえも、洗って、最高の清潔を守るよう神は汝らに命じられた。固まった泥や、それと同じような汚れはなおのことである。神を畏れよ、そして純潔なる者であれ。人目をひくほど汚れた衣類を着た者の祈りは神のもとへ昇ることはなく、天上の群衆もその者から顔を背けるであろう。バラのエキスや純粋な香水を使用せよ。まことにこれは、神が始めなき始めより愛し給うたことである。比類なき御方、すべてに賢き御方なる汝らの主が望み給うものが汝らから放散されるように。

 

77 神は本の破棄についてバヤンで規定された法令から汝らを解放された。われは無意味な論争に終始するようなものではなく、汝らの益になる諸々の科学の本を読むことを許可した。その方が汝らのためになる。もし汝ら、これを理解する者ならば。

 

78 おお、地上の王たちよ。すべてを支配する主が出現したのである。王国は神に属し、神こそは全能なる庇護者にして、御自力にて存在し給う。神のみを崇拝し、輝く心もてすべての名の主なる汝らの主に向けて顔を上げよ。たとえ汝らの所有するすべてをもってしても、この比類なき啓示に比べ得るものは決してない。汝ら、このことを知り得たならば。

 

79 われは、汝が、他人のために積み上げたものを己の喜びとし、わが守られたる書のみが語り得る諸々の世界から自らを閉めだしているのを見る。汝らが蓄えてきた財宝は、汝らの究極の目的から汝らを遠く引き離している。この状況は決して汝らにふさわしいものではない。汝ら、もしそれを理解する者ならば。心を清め、世俗の汚れをすべて洗い流し、主の王国へと急げ。主こそは天と地の創造者におわし、世界を震撼させ給う。そして、主は、すべてを放棄して隠されたる書簡の定めにすがる者を除き、地上のすべての人々を嘆き悲しませ給うたのである。

 

80 この日こそは、神と語り合った者が日の老いたる者の光に到達し、海をもうねらせたこの聖盃から再会の清水を飲み干した日である。言挙げよ。唯一真なる神にかけて言う。シナイ山は啓示の曙の周囲を巡り、神の精神なる者は王国の高所より次のように声たからかに宣言している。「おお、地上の傲慢なる者らよ、奮起せよ。そして彼のもとへ急げ」。この日、カルメル山は敬慕の念を抱き彼の宮廷に向かって急ぎ、シオンの中心からは、「約束は果たされた。神の聖典に予告されたことは実現した。神こそは最も崇高なる全能者におわし、最愛なる者なり」の叫びが(とどろ)いているのである。

 

81 おお、地上の王たちよ。最も偉大なる法は、この場所、すべてを超越する輝きに包まれたこの場所において啓示されたのである。隠されていたものはすべて、至上の命令者の意志により明かされたのである。彼こそは終末をもたらし、月を裂き、あらゆる不変なる命令を説く者なり。

 

82 おお、地上の王たちよ。汝らは従属者にすぎない。今や王の中の王なる者がその最もすばらしき栄光に包まれて出現し、危急の場の救助者におわし、御自力にて存在し給う御自身のもとに汝らを召喚しているのである。汝らの慢心が啓示の源を認める妨げとならぬよう注意せよ。また、世俗の諸事が暗幕となり、汝らを天上の創造者から閉め出すことのないよう心せよ。立ち上がれ、そして、すべての国の望みの的である者に仕えよ。彼は御口をもれる一言によって汝らを創造し、時代を超えて、汝らを御自身の主権の象徴と定め給うたのである。

 

83 神の正義にかけて!汝らの王国に手をかけることがわれの望みではない。人民の心を捕らえ、それを所有することがわれの使命であり、バハの目は彼らを見据えている。諸々の名の王国はこの真実を証言する。汝ら、それを理解する者ならば。自らの主に従う者はみな、この世とそれに属するものをすべて放棄する。ならば、これほど崇高な地位にある者の世俗超脱はいかに大いなるものであろうか。汝らの宮殿を捨て、彼の王国への入場を求めて急げ。実にこれは、この世においても、次の世においても汝らを利することである。天上の領土の主はこのことの真を証言する。汝ら、もしそれを知り得たならば。

 

84 わが王国においてわが大業を援助するために立ち上がり、われ以外のすべてを超脱する国王を何と大いなる祝福が待ち受けていることか。そのような王は、神がバハの人々のために用意された深紅の箱船の一行の一人に数えられよう。万人はその王の名を称え、その地位に敬意を払わなければならない。目に見える王国、見えぬ王国のすべての住人の全能なる加護者というわが名の鍵により諸々の都市の開錠に努めるその王に、万人は加勢しなければならない。このような王は、人類の目に相当し、創造の世の額に輝く装飾であり、全世界を覆う祝福の源泉である。おお、バハの人々よ。汝らの財産、否、汝らの生命をも捧げて彼に加勢せよ。

 

85 おおオーストリアの皇帝よ。汝がアクサの寺院を訪問すべく出発した時、神の光の曙なる御方はアッカの牢獄に住んでいた。すべての家は彼によって高められ、すべての崇高な門の鍵は彼によって開けられるにも関わらず、汝は彼のそばを通り過ぎ、彼について尋ねもしなかった。まことに、われは、人々がわれを記憶するようにと、この場所を世界が向かうべき場所とした。しかし、彼が、汝の主であり、諸々の世界の主なる神の王国と共に現われたとき、汝はこの記憶の対象である御方を拒絶した。われは常に汝と共にあって、汝が枝にしがみつき、その根に不注意であるのを発見した。まことに、汝の主はわが言葉の証人なり。われが汝の面前にいるにもかかわらず、われに気づくこともなく、ただ、わが御名の周囲を回る汝を見て、われは悲しみに暮れた。この栄光あるビジョンを目にするために汝の目を開け。そして、汝が昼となく夜となく呼びかける御方を認識し、光輝みなぎるこの地平線上に輝く光を凝視せよ。

 

86 言挙げよ。おお、ベルリンの王よ。この明白なる聖堂より、「まことに、永遠なる者、比類なき者、日の老いたる者なるわれ以外に神はなし」。と呼びかける声に耳を傾けよ。傲慢によって聖なる啓示の曙を認識することを妨げられぬよう、また、世俗の欲望という暗幕によって、天上と地上の玉座の主から閉め出されぬよう注意せよ。最も崇高なる御方のペンは汝にこのように勧告する。まことに、彼は最も恩寵深き御方、恩恵に満ち給う御方である。かつて汝以上に卓越した権力を有し、汝の地位より高い地位にあった者を汝は思い出すことができるか。彼*は今どこにいるか。彼が所有していたものはどこに消え去ったのか。これを警告とし、深い眠りに落ち込む者であるな。残虐の軍勢がわれに与えた苦しみについてわれが彼に知らせたとき、彼は神の書簡を後ろに投げ捨てたのである。それゆえ、恥辱があらゆる方向から彼に襲いかかり、彼は大いなる損失のうちに塵へと戻って行った。おお、国王よ。その彼について、そして汝と同じように多くの都市を征服し、人々を支配した者らについて深く考えてみよ。慈悲に満ち給う御方は彼らを彼らの宮殿から墓へと落された。この忠告を聞き入れ、熟考する者であれ。*ナポレオン三世

 

87 われは汝らから何をも求めたことはない。まことに、われは神のために汝らに勧告する。そして、汝らの手がわが身にもたらしたことにこれまで耐えてきたように、これからも耐えるのである、おお、国王たちよ。

 

88 おお、アメリカの為政者たちとその諸共和国の大統領たちよ。永遠の枝にうたう鳩の声に耳を傾けよ。「永続する者、許す者、恩恵に満ちた者なるわれの他に神はなし」。汝ら、施政の聖堂を正義と神への畏敬の念をもって、そして、その頭を天界の創造者なる汝らの主の記憶の冠をもって飾れ。諸々の名の曙なる者は、全知にして聡明なる御方の命じられた通りに汝らにこう忠告する。約束された者は、この栄光ある地位において現われたのである。そして、目に見えるもの、見えぬものすべてがそれに歓喜したのである。汝ら、神の日が提供する機会を逃さず活用せよ。まことに、彼に会うことは、汝にとって、太陽に照らされるすべてのものにも増して有益である。汝ら、それを知り得たならば。おお、統治者らの集まりよ。壮大の曙より上げられた声に耳を傾けよ。「まことに、発言の主であり、全知者なるわれの他に神はなし」。打ちひしがれた者らを正義の手もてつなぎ、栄華のなかにある圧制者を、汝らの主、命令者、すべてに賢き御方の命令の鞭で粉砕せよ。

 

89 おお、コンスタンチノープルの人々よ。見よ、われは汝らの間にたちのぼる(ふくろう)の不吉な鳴き声を聞く。情欲の酔態が汝らを捕らえたのか、それとも、汝らが無頓着の中に沈んでいるのか。おお、二つの海の間に位置する地よ。まことに、残虐の玉座は汝の上に確立され、憎悪の炎は汝の懐に灯された。天上の群衆と、崇高なる玉座の周りを巡る者らが泣き叫び、嘆き悲しむほどに。われは汝のなかに愚者が賢者を支配する様を発見し、暗闇が光明に対し自らを誇るのを見る。まことに、汝は、明らかなる傲慢に満たされている。汝の外見の輝きが汝の虚栄心を焚き付けたのか。人類の主なる御方にかけて言う。その輝きは間もなく消え去り、汝の娘らや未亡人ら、また汝のなかに住むあらゆる民族は嘆き悲しむであろう。すべてを知り、すべてに賢き御方は、汝にこのように告げるのである。

 

90 おお、ラインの川岸よ。われは、報復の剣が汝に対して抜かれ、汝が血糊に覆われているのを見る。これは再度繰り返されるであろう。今は繁栄の中にあるにせよ、われにはベルリンの嘆きの声が聞こえる。

 

91 何も悲しむことはない、おお「ター」*の地よ。神は汝を全人類の喜びの源として選び給うた故に。もしそれが御意志ならば、神は正義をもって統治し、狼たちが追い散らした神の羊の群れを再び集める者を汝の王座に据えて祝福されるであろう。その統治者は大いなる喜びをもってバハの人々に顔を向け、彼らに好意を示すであろう。実に、その統治者は人類の中の宝石として神の目に映るであろう。神の栄光と神の啓示の王国に住むすべての者の栄光は、彼の上に永遠に宿らん。*テヘラン

 

92 大いに喜べ。何となれば、神の栄光の顕示者は汝の内に誕生し、神は汝を「彼の光の曙」と定められたからである。汝に授けられたこの名を喜びとせよ。恩寵の昼の星はこの名を通してその光輝を放ち、天と地を共に明るく照らしたのである。

 

93 やがて汝のなかの情勢は一変し、主権は国民の手に移行するであろう。まことに、汝の主はすべてを知り、その権威はすべてに及ぶものである。汝の主の恩寵深い好意を確信せよ。主の慈愛の目は永遠に汝に向けられよう。汝の動揺が、平和と平穏に変わる日は近づきつつある。すばらしき書にはこのように定められているのである。

 

94 おお、「ハー」*の地よ。すべての所有者におわし、最も崇高なる御方なる汝の主を賛美する英雄たちの声が汝より聞こえてくる。すべてに栄光ある者というわが名のもとに、聖なる諸々の名称の旗が創造の王国に掲げられる日は祝福されん。その日、忠実なる者らは神の勝利に歓喜し、不信心者らは嘆くであろう。*ホラサン

 

95 何人も、人民を統治する者らと争ってはならない。彼らのことは彼らに任せて、汝らは人々の心に集中せよ。

 

96 おお、最も強大なる海よ。永遠の主権者なる御方が汝に課し給うたことを諸国にまき散らせ。そして、地上のすべての住人らの聖堂を彼の法の衣で飾れ。その法を通してすべての心は喜び、すべての目は明るくされよう。

 

97 ある者が100メスガルの金を得たならば、そのうちの19メスガルは神のものであり、天と地の造形者なる彼に捧げられねばならない。おお人々よ、この大いなる恩恵を自ら逸することなきよう注意せよ。われはこれを汝らに命じたが、われは汝らをはじめとする天と地にあるいかなるものもまったく必要とはしない。その中には全知にして、すべてに精通し給う神の他のいかなる者の理解をも超える利益と英知がある。言挙げよ。この方法により、神は、汝らが自らの所有物を浄化し、神が意図された者以外のいかなる者も理解できない地位に汝らを近づけんと欲し給うたのである。まことに神は寛大にして、恩寵深く、恵沢多き御方である。おお、人々よ。この神の権利を不誠実に扱うな。また、彼の許可なしにそれを自由に処分してはならない。このように、神の命令は諸々の聖なる書簡で、そしてこの崇高なる聖典で確立された。神に対して不忠義なる者は、正義にかけて自ら不忠義と出会うことになる。しかし、神の指示に応じて行動する者は、恩寵深き御方、授け給う御方、寛大なる御方、日の老いたる者である己の主の恩恵の天より祝福を受ける。まことに、主は汝らのために、今はまだ汝らの知識を超えるものを意図されたのである。しかし、それはこの束の間の人生の後、汝らの魂が天へと昇り、汝らの世俗的喜びの装飾品が巻き上げられた後に汝らに知らされるのである。護られし書簡を所有する御方はこのように汝らに勧告される。

 

98 目に見えるもの、見えぬものの主、すべての世界の主なる御方から下される神の法に関して、信者らから様々な請願がわが玉座の前に送られてきた。したがって、われは人々が主の命令を遵守するようにとこの聖なる書簡を啓示し、主の法をもってそれを装飾したのである。過去数年間、同様の要求がわれのもとへ寄せられたが、われはわが英知をもって、多くの友らから手紙が届けられた最近の日々まで、わがペンを保留した。われはこうして、真実の力を通して、人々の心に生気を与えるものをもって返答した。

 

99 言挙げよ。おお、宗教の指導者らよ。汝らの間に今日普及している基準や学問をもって神の聖典を推し量ってはならない。なぜなら、神の書はそれ自体、人の世に確立された誤りのない秤であるが故に。地上に住む諸々の民が有するものはすべて、この完全なる秤にかけられねばならない。そして、この秤に用いられる基準は、この秤固有の基準によってのみ試される。おお、汝らこのことを知り得たならば。

 

100 汝らは、昼に夜に、朝に夕べに汝らが呼びつづけてきた御方を認めることができなかったのである。われは汝らのこの有様を嘆き、わが憐れみの目には涙があふれる。おお、人々よ。雪のように純白な顔と輝く心とをもって、祝福された深紅の地点に向かって進行せよ。そこでは、サドラトル・モンタハがこのように呼びかけている。「まことに、われ以外に神はなく、われは全能なる保護者にして、自力にて存在する者なり」。

 

101 おお、宗教の指導者らよ。洞察力や看破力においてわれと比較されうる者が汝らの中にいようか。また、わが言葉と英知に匹敵するものを持つとあえて主張できるものがどこにいようか。否、慈悲深きわが主にかけて!地上にあるすべてのものは朽ち果てる。そして、これこそが全能にして、敬愛される汝らの主の御顔である。

 

102 おお、人々よ。あらゆる学問のなかで最高、かつ、究極の目標としてわれが定めたものは、すべての知識の的である御方を知ることである。にもかかわらず、この有様を見よ。汝らの学識はまるでヴェールのように彼との間をさえぎっており、汝らはこの状態に甘んじているではないか。彼こそはこの光明の曙であり、隠されていたものはすべて彼を通じて明かされたのである。この言葉の輝きの光源を発見できたならば、汝らはこの世の人々と、彼らの所有するすべてを捨てて、この最も祝福された栄光の座に接近したであろう。

 

103 言挙げよ。まことに、これこそは母なる書が納められている天界である。おお、汝ら、このことを理解し得たならば。彼こそは岩に叫び声をあげさせ、聖地に(そび)える山頂で燃えさかる(やぶ)に「御国は神のものなり。神は、万物を支配し給う主におわし、御力に満ち、愛し給う御方なり」と、声たからかに語らせた者である。

 

104 われは学び舎に学んだこともなければ、汝らの論文をひもといたこともない。常に存在し給う神のもとへと汝らを召喚するこの無学なる者の言葉に耳を傾けよ。これは汝らにとって、地上のすべての財宝に勝るものである。おお、汝ら、このことを理解し得たならば。

 

105 啓示の天から下されたものを解釈し、その明白なる意味を歪める者は、まことに神の荘厳なる言葉を歪めた者であり、明らかなる書に記された迷える者らに属す。

 

106 汝らは、爪を切り、身体を浸すことができるだけの水で毎週沐浴し、以前使用していたものを用いて自らを清潔にするよう命じられている。怠慢のゆえに、比類なき御方、御仁慈の御方が汝らに定められしことに違反することなきよう注意せよ。清潔な水に浸れ。すでに使用された水で沐浴してはならない。ペルシャの大衆浴場にある浴槽に近づかぬよう注意せよ。そのような浴場に行く者は、それに入る前にその悪臭を嗅ぐであろう。そのような所を避けよ、おお人々よ。そして、そのような不潔をおめおめと受け入れるような者になるな。まことに、それらは不潔と汚染の水槽のようなものである。もし汝ら、理解する者ならば。同じく、ペルシャの家の中庭にある悪臭のする水槽も避けよ。そして清く聖別されたものであれ。まことにわれは、汝らが地上における楽園を具現するのを見たいのである。汝ら、神の好意を得る者らの心を喜ばせるような芳香を放散させよ。沐浴者が水槽に浸かる代わりに、身体に水をかけて洗うならそれは一層よいことで、そうすれば身体を浸ける必要はない。まことに、主はご自身の面前からの恩恵として、汝らの生活が容易になることを意図し給うた。汝らが真に感謝する者であるようにと。

 

107 汝らは自分の父親の妻との結婚を禁じられている。われは、まったくの羞恥心から、男児の主題について取り扱うことを控える。汝ら、慈悲深き御方を畏れよ。おお、世の人々よ。わが聖なる書簡において汝らに禁じられていることを犯すな。そして、己の欲望の荒野で取り乱してさまよう者であるな。

 

108 誰であれ、道や市場を歩きながら公衆の面前で聖句を呟くことは許されない。いやむしろ、主を賛美せんと欲するなら、この目的のために建てられた場所や自分の家でするのが相応しい。この方が誠実さと信心深さに適う。このように、わが命令の太陽はわが発言の地平線上に輝きでた。わが命令を守る者に祝福あれ。

 

109 すべての者は遺書を書くよう義務づけられている。遺言者は最大名をもってこの文書の冒頭を飾り、神の啓示の曙において神の一体性を証言し、それから賞賛すべきことを心のままに述べるがよい。それは啓示と創造の王国で遺言者の証言となり、最高の保護者、忠実なる御方なる彼の主と共にある宝となるからである。

 

110 すべてのフィーストは二つの最も偉大なる祭典と、一対の日に来る別のもう二つの祭典をもって頂点に達した。最も偉大なる祭典の最初のものは、慈悲に満ち給う御方が、全創造界にご自身の最も優れた諸々の御名と最も崇高なる諸々の属性の輝かしい栄光を放たれた日々であり、二つ目はこの御名の吉報を人類に宣言した者をわれが立ち上がらせた日である。この御名を通して死者はよみがえり、諸々の天と地にあるすべてのものは一つに集められたのである。定め給う御方、全知者なる御方によってこのように定められたのである。

 

111 バハの月の初日を迎えた者は幸いである。この日は、神がこの偉大なる御名に捧げ給うた日である。この日に神より授けられた恩恵を、身をもって表す者に祝福あれ。まことに、そのような者は、すべての世界を包含する主の寛大さを証言する行為を通して神に感謝を表す者らの一人である。言挙げよ。まことに、これはすべての月の王冠であり、その源泉であり、生命の息吹が全創造物のうえに漂う日である。輝きと喜びをもってその日を迎える者の祝福は大なり。われは証言する、その者はまことに、幸福に満ちた者らのうちに数えられることを。

 

112 言挙げよ。まことに、この最大の祝祭日はもろもろの祝祭日の王である。おお、人々よ、神が汝らに授けられた恩恵を想起せよ。汝らは眠りの底にあった。その時、見よ!神はその啓示からもたらされる再生の微風で汝らを目覚めさせ、明らかで真っ直ぐな神の道を汝らに知らせ給うたのである。

 

113 病気のときは有能な医師に頼れ。われは、物質的な手段の使用を排除するものではない。われはむしろ、神が、輝かしく、栄光ある大業の黎明の地とされたこのペンを通して、物質的手段を肯定してきたのである。

 

114 神は以前、各信者に自分の所有物の中から貴重な贈り物をわが玉座の面前に捧げる義務を課し給うた。しかし今、われはわが慈悲深い恩寵の印としてこの義務を廃止した。まことに、神は最も寛大にして、すべてに恵み深き御方である。

 

115 夜明けに思いを神に向け、神を思い起すことに専念し、許しを請い求め、マシュレゴゥル・アズカルへ歩みを向け、そこに入り、静かに座して、主権者、御力の御方、すべてに賛美される御方なる神の聖句に耳を傾ける者に祝福あれ。言挙げよ。マシュレゴゥル・アズカルは、われを賛美するために町や村に建てられた各建物すべてである。これは栄光の玉座の前に指定された名称である。汝ら、理解する者であれば。

 

116 すべてに慈悲深き御方の聖句を最も麗しい調べで唱える者らは、天と地の主権も比較し得ないものを聖句の中に見いだすであろう。彼らは、それらの聖句からわが諸々の世界──今日、この崇高で麗しい啓示を通して視力を授けられた者以外は誰も認めることのできない世界──の聖なる芳香を嗅ぐであろう。言挙げよ。これらの聖句は、言葉で言い表すことも引喩でほのめかすこともできない諸々の精神界に、清らかな心を引きつけるであろう。耳を傾ける者らに祝福あれ。

 

117 おお、わが人々よ。わが創造物の間でわれについて語るため、また、わが領土全体にわが言葉を高揚するために立ち上がった、われの選びししもべらを援助せよ。まことに、彼らはわが慈愛の摂理の天の星であり、全人類へのわが導きのランプである。しかし、その言葉がわが聖なる書簡で下されていることと矛盾するならば、その者はわれに属する者ではない。不信心なる詐称者に従わないよう留意せよ。これらの書簡は夜明けをもたらし、天と地の間に声を上げた御方の印章で飾られている。この確かな把手(とって)と、強大で疑う余地のないわが大業の綱とにしっかりとすがれ。

 

118 主は、誰であれそれを望むなら、世界のさまざまな言語を学ぶことを許し給うた。それによりその者が西洋と東洋の至るところで神の大業のメッセージを伝えることができ、また人々の心を活気づけ、朽ちたる骨に生気を与えるために世界の民族や国民の間で神について語ることができるように。

 

119 理性を授けられている人間が、その理性を奪ってしまうものを取り込むことは許されない。いやむしろ、人間は人間の地位にふさわしい態度で振る舞わねばならない。そして、すべての、無思慮で、常に揺らいでいる者らの悪行に従うべきではない。

 

120 汝らの頭を信頼と忠実の栄冠で飾り、心を神への畏れという装いで飾り、舌をまったくの真実で飾り、身体を礼儀正しさの衣服で飾れ。まことに、これこそが人間の身体にふさわしい飾りである。もし、汝ら熟考する者であれば。おおバハの人々よ、真実なる御方である神への隷属の綱にすがれ。それにより汝らの地位が明らかにされ、汝らの名が記され、保存され、汝らの階級が引き上げられ、そして汝らの名声が保存された書簡の中で高められよう。地上の住人らによってこの栄光ある高貴な地位に達することを妨げられないように注意せよ。われはわが書簡の大半と、そして今、この聖なる書簡の中で、汝らにこのように勧告する。汝らの神、強力なる御方、全てに賢き御方なる主の法の昼の星は、この聖なる書簡の頭上から光を放った。

 

121 わが現存の大海の潮が引き、わが啓示の書が終わったとき、神の意図し給うた者、この古来の根茎より分岐した者に汝らの面を向けよ。

 

122 人々の心の狭量について考えてみよ。彼らは自らを害するものを求め、益するものを捨てる。実に、これらは遠くさまよう人々である。ある者は自由を欲し、自由に振る舞うことを誇りとしている。これこそは無知の深みにある人々である。

 

123 自由は最終的には騒乱に至り、誰もその炎を消すことはできない。審判者にして全知者におわす御方はこのように警告しておられる。自由の具現と象徴は獣である。人間にふさわしいことは、自らの無知から自分を保護できるような節度に従うことであり、悪事を働くものから自分を守ることである。自由によって人は礼節を逸脱し、人間の地位の尊厳を侵害するに至る。自由は人間を極度の堕落と邪悪の状態に陥れる。

 

124 人類を、羊飼いの保護を必要とする羊の群れと見なせ。まことに、これは真実であり、疑う余地のない真理である。われは一定の状況のもとでは自由を承認するが、その他の状況においては許すことはない。まことに、われは全知者なり。

 

125 言挙げよ。汝らはこれに気付いていないが、真の自由はわが戒律に従うことにある。われが啓示の天より下したことを遵守するならば、人間は間違いなく完全な自由を得るであろう。全創造物にみなぎる神の意志の天から啓示されたものすべてに内在する神の目的を理解した者は幸いなり。言挙げよ。汝らの益となる自由は、永遠の真理なる神に対する完全な隷属以外に見いだすことはできない。そして、一度その甘味を味わった者は、天と地のすべての主権をもってしても、それを交換することを拒むであろう。

 

126 バヤンの書はわれに質問することを禁じている。今や主はこの禁令を解き給うた。汝らが必要とあらば自由に尋ねることができるようにされたのである。しかし、それらは過去の時代の人々が繰り返してきたたわいない問いであってはならない。神を畏れよ。そして公正なる者であれ。神の大業と神の領土とにおいて汝らに益となるようなことを問うがよい。神の憐れみ深い同情の門は天と地に住むすべての者の面前に開かれたからである。

 

127 神の書で定められた一年間の月の数は19である。これらの月のうち最初の月は、全創造を(おお)い包むこの御名をもって飾られた。

 

128 主は、死者を埋葬する際、水晶、堅くて耐性のある石材、または良質で耐久力のある木製の棺に入れるよう定められた。また、死者の指には文字を刻んだ指輪をはめることを定め給うた。まことに、主は最高の命令者であり、すべてを知り給う御方である。

 

129 これらの指輪に刻む文字は、男性の場合、「天と地にあるすべてと、その間にあるすべてのものは神のものなり。まことに神はすべてを知り給う」であり、女性の場合は、「天と地とその間にあるすべてのものの主権は神のものなり。まことに神はすべてを超えて強力であり給う」である。これらの句は以前に啓示されたものであった。しかし、見よ、今やバヤンの点は高らかに叫んでいる。「おお、諸々の世界の最愛なる御方よ。これらの言葉の代わりに、あなたの恩寵深い恵みの芳香が全人類に漂いくるような言葉を現し給え。あなたから発せられたひとつの言葉は、バヤンに示されたすべての言葉に優ることをわれはすべての人に告げた。まことに、あなたは御心のままに為す威力を持ち給う。あなたの慈悲の大海の、あふれんばかりの恩恵をあなたのしもべから取りあげ給うな。まことに、あなたは限りなき恩寵の御方におわす」。見よ、われは彼の叫びを聞き、今やその望みをかなえた。まことに、彼は最愛なる御方、祈りに答え給う御方である。この瞬間、神から下された次の句が、男女双方の埋葬用の指輪に刻まれるならば、それは故人にとってより良いことである。確かに、われは至上の命令者である。「われは神より来たり、そして神の他のすべてを超脱し、慈悲深き御方、憐れみ深き御方なる神の御名にしっかりとすがり、神のもとへ戻れり」。このようにして、主はお望みのままに人を選び、自らの面前より恩恵を注ぎ給う。まことに、主は強大と威力の神におわす。

 

130 さらに、主は、死者を五枚の絹または木綿の布で包むよう定められた。財力に限りがある者は、これらのいずれかの布一枚で十分である。すべてを知り、すべてに精通し給う御方はこのように定められた。遺体を、町から一時間の距離を超えて運ぶことは禁じられている。むしろ、輝く心と沈着をもって、近くの場所に埋葬するがよい。

 

131 神はバヤンの書で課せられた旅の制限を除き給うた。まことに、彼はまったく自由なる御方なり。彼は望みのままに為し、何事も思いのままに定め給う。

 

132 世界の人々よ。諸々の御名の主であり、最大の牢獄の住まいから汝らに宣言する者の呼びかけに耳を傾けよ。「まことに、強力なる者、威力ある者、すべてを従わせる者、最も崇高にして、全知者であり、すべてに賢き者なるわれの他に神はなし」。まことに、諸々の世界の全能なる統治者たる彼の他に神は存在しない。御心ならば、彼は御自身の面前から生じるたった一言で全人類を捕え給うであろう。この大業を受け入れるにあたり、ためらわぬよう注意せよ。これは、天上の群勢と諸々の名称の町の住人とがその御前に頭をたれた大業である。神を畏れ、暗幕で(さえぎ)られた者らの一人になるな。汝ら、わが愛の炎でその暗幕を焼きつくし、われが全創造を征服したこの御名の威力をもって虚ろな想像の霧を消散させよ。

 

133 対をなす聖なる地点にある二つの家と、すべてに慈悲深き御方なる汝らの主の玉座が確立されたその他の場所を高め、賞賛せよ。理解ある心をもつすべての者の主はこのように汝らに命じ給う。

 

134 この世の事柄や関心事によって、強大にして忠実なる御方の命令に従うことを妨げられないよう注意せよ。神が強大なる主権をもって自らを顕わされたとき、それを信じなかった者らの疑念によって神から遠ざけられないように、人類の中にあって不動の精神を持つ者であれ。聖なる書に記録されたことによって、この生ける書である御方に耳を傾けることを妨げられぬよう注意せよ。彼は、「まことに、最も卓越した御方、すべてに賛美される御方なるわれの他に神はなし」という真理を宣言しているのである。聖なる意志と威力の天から下された御方を公平の目で見るがよい。また、不正な行動をする者らであるな。

 

135 わが先駆者なる者のペンより、この啓示を称賛して流れ出た次の言葉を想起せよ。そして、圧政者らの手が、わが生涯を通してもたらしたことを考えよ。まことに、彼らは迷っている者らの中に数えられる。彼はこう述べた。「汝ら、神が現わし給う御方の面前に達し得たならば、神が恩恵を通じて、汝らの椅子に彼が座すことを許し給うよう、神に嘆願せよ。何故なら、彼のその行為は汝らに、この上ない、無類の栄誉を授けるものであるが故に。彼が汝らの家で一杯の水を飲まれるなら、その行為は、すべての魂、否、あらゆる創造物に生命の水を提供すること以上に汝らにとって重要な意味を持つのである。このことを知れ、おおわがしもべらよ」。

 

136 これこそは、わが先駆者がわが存在を賞揚するために用いた言葉である。汝ら、理解する者ならば。これらの聖句について熟考し、そこにいかなる隠された真珠が秘められているかを知った者は、神の正義により、この牢獄から漂う慈悲深き御方の芳香を感知し、天と地の全軍勢をもってしても止めることのできないほどの熱意をもって、全霊を傾けて彼のもとに急ぐであろう。言挙げよ。この啓示は、すべての証拠と証言がその周囲を回る啓示である。慈悲の神におわす汝らの主はこのように定められたのである。汝ら、正しく判断するものならば。言挙げよ。これこそが最も高遠なる御方のペンに吹き込まれたすべての聖典の真髄である。それは、わが慈愛の微風と全創造物にみなぎるわが恩恵の甘い香りに心を奪われた者以外のすべての創造物を唖然とさせたのである。

 

137 おお、バヤンの人々よ。最も慈悲深き御方を畏れ、彼が他の節で啓示されたことを考えよ。彼曰く、「ゲブレとは、まことに神が現わし給う御方のことである。彼が動きを停止するまでは、ゲブレは彼の動きと共に動くのである」。彼がこの最も偉大なる美について述べんと欲したとき、最高の命令者によってこのように書き記されたのである。おお人々よ、これについて瞑想せよ。そして、過ちの荒野に心をとり乱してさまよう者となるな。汝らの空虚な妄想のゆえに彼を拒否するならば、汝らが顔を向けるゲブレはどこにあるというのか。おお不注意なる者らの集まりよ。汝ら、この句を熟考し、神の面前で公平に判断せよ。それにより、栄光に満ち、最も高遠なる御方であるわが名のもとに波打つ大海から神秘の真珠を集めることができるように。

 

138 この日、いかなる者もこの啓示において顕わされたこと以外のものにすがってはならない。これが過去において、また未来においての神の定めである。この定めは過去の使者達の聖典を飾ってきたものである。これは過去において、また未来においての主の勧告である。この勧告は生命の書の序文を飾ってきたものである。汝ら、もし認識するものならば。これが、過去において、また未来においての主の命令である。汝ら、この代わりに恥辱と堕落を選ばぬよう注意せよ。この日、神の他のなにものも汝の役には立たない。また、全知者、すべてに賢き御方なる彼の他には避難の場所もない。われを知った者はすべての望みの目標を知り、われに顔を向けた者は、すべての敬慕の的に顔を向けたのである。このように聖なる書に記され、すべての世界の主なる神により定められている。わが啓示の句のひとつを読むことは、過去と未来の世代の聖典を熟読するよりも良いことである。これは慈悲深き御方の言葉である。汝ら、もし聞く耳があれば。言挙げよ。これこそが知識の精髄なのである。汝ら、もし理解できるならば。

 

139 さらにまた、汝らの考えを捨て、存在の主なる神へ顔を向けんがために、他の句に啓示されたことについて考慮せよ。彼(バブ)はこう述べた。「バヤンを信じる者以外との結婚は法に反することである。もし結婚している二人のうち、一方のみがこの大業を受け入れるなら、その者の所有物は、相手にとってはその者が改宗するまでは不法なものとなる。しかしながら、この法は、まことに、神が現わし給う御方の大業、もしくはすでに正義によって現わされたものが高揚された後にのみ適用される。それ以前は、汝らには思い通りに結婚する自由が与えられている。そうすることにより、汝らが神の大業を高揚することができるように」。このように、小夜鳥はすべてに慈悲深き御方なる自らの主を賛美して、天上の枝で麗しい調べで歌った。これに耳を傾ける者らは幸いである。

 

140 おお、バヤンの人々よ。慈悲の神なる汝らの主にかけて汝らに勧告する。真理の力により下されたこの言葉を公平な目で見よ。そして、神の証拠を見ていながらもそれを退け、否定する者らにならぬように。まことに、彼らは確実に滅びる者らである。バヤンの点はこの句の中で、彼自身の大業よりもむしろわが大業の崇高なることを明白に述べた。これについては、あらゆる公正で理解力ある心が証言するであろう。この日、汝らはその崇高さを容易に目撃できる。この俗世界に目が酔いしれている者らや、来るべき世で屈辱的な懲罰が待ち受けている者らの他は、誰もその崇高さを否定することはできない。

 

141 言挙げよ。神の正義にかけて。まことに、われは彼(バブ)の最愛なる者なり。そして、彼は今まさに、啓示の天から下されるこれらの句に耳を傾け、これまで汝らが犯してきた悪事を嘆いているのである。神を畏れよ。そして、侵略者と行動を共にするなかれ。言挙げよ。おお人々よ。彼(バハオラ)を信じないとしても、少なくとも彼に反抗して立ち上がるようなことはするな。神にかけて誓う。彼に反対して団結する暴虐の群だけで十分である。

 

142 まことに彼(バブ)は、この宗教制において最も高遠なるペンが、御自身の卓越した地位と最も輝かしい美を賛美する以外に動く必要がないよう、一定の法を啓示した。しかし、われはわが恩恵を汝らに示したいと望み、真理の力を通してこれらの法を明白に制定し、汝らに遵守させたいことを軽減した。まことに、彼は寛大にして寛容なる御方である。

 

143 彼(バブ)は以前、この神の英知の曙なる者が語るであろうことを汝らに知らせた。彼はこう述べた。まことに、彼は真理を語っている。「彼(バハオラ)はいかなる状況下においてもこう宣言する。『まことに、唯一にして、比類なき御方、全知者、すべてに精通する御方なるわれの他に神はなし』」。これこそは、神が、崇高にして無類の、驚くべきこの啓示のみに定められた地位である。これは彼の豊かな恩寵の象徴であり、抵抗し難い命令の印である、もし汝ら、これを把握する者ならば。これこそは彼の最大名であり、最も高遠なる言葉、彼の最も卓越した称号の曙である。もし汝ら、理解する者ならば。それどころか、さらに彼を通してあらゆる源泉、すべての神の導きの黎明の場が明らかにされるのである。おお人々よ、まことに、下されたことについて熟考せよ。そして、それについて熟慮し、違反する者となるな。

 

144 すべての宗教の人々と友好と和合をもって交われ。それにより彼らが汝らから神の甘美な芳香を吸い込むことができるように。人々の間の愚かしい無知の炎が汝らを圧倒しないよう警戒せよ。すべてのものは神から生じ、神に戻って行く。神こそは万物の源泉であり、万物は彼に終わる。

 

145 持ち主が不在の時は、許可のない限りいかなる家にも入らぬよう注意せよ。いかなる状況においても礼儀正しく振る舞え。そして、強情な者の内に数えられないようにせよ。

 

146 ザカートの支払いを通して、汝らの生計のための手段とその他のものを清めよ。聖なる句の啓示者なる御方はこのようにこの高遠なる書簡に定められた。もしそれが神の御意志と目的ならば、間もなくわれはその査定基準を示すであろう。まことに、かれは自らの知識により、望むことはすべて解説し給う。まことに、かれは全知者、すべてに賢き御方である。

 

147 物乞いは不法であり、また物乞いに物を与えることも禁じられている。すべての者は自ら生計を立てる義務がある。それができない者については、神の代理人と富者らが彼らに不足のないよう供給する責任を負う。神の法と戒律に従え。いや、汝自身の目を守るがごとくにそれらを守り、嘆かわしい損失を(こうむ)る者となるな。

 

148 論争と争いに関わること、人を殴ること、またはそれに類する行為で、人の心や魂が悲しむようなことを犯すことは神の書において禁じられている。全人類の主なる御方は以前、他の人の悲しみの原因になった者に金19メスガルの罰金を定め給うた。しかしこの宗教制ではその定めは免除され、汝らには公正な振舞いと敬虔な言行を示すよう勧告されている。これがこの輝かしい書簡で汝らに命じられたことである。自分に望まぬことを他人に望むな。神を畏れよ。また、傲慢な者であるな。汝らはみな水より創られ、土に戻るのである。汝らを待っている終わりを熟慮し、圧制者の道を歩むな。聖なるロートの木である御方が汝らに向けて唱えられる神の聖句に耳を傾けよ。それらはまことに、この世と次の世の主なる神により確立された誤りのない秤である。それらを通して人の魂は、啓示の曙である御方に向かって飛翔し、すべての真の信者の心は光で満たされる。これこそは神が汝らに命じ給うた法であり、神の聖なる書簡に定められた教えである。歓喜してそれに従え。なぜなら、そうすることが汝らにとって最善であるからである。もし汝ら、このことを知る者ならば。

 

149 神の聖句を毎朝、毎タ唱えよ。それらを怠る者は誰であれ、神の聖約とその証言に対する忠誠を怠る者である。この日、これらの聖句から顔を背ける者は誰であれ、神より永遠に顔を背けた者らの一人である。おおわがしもべらよ、皆ことごとく神を畏れよ。神の聖句を大量に読むことや、日夜多くの敬虔な行為を重ねることを誇るな。なぜなら、危難の場の救助者におわし、御自力にて存在し給う神のすべての聖なる書をだらだらと読むよりも、たった一行の聖句を喜びと輝く心を持って唱える方が良いからである。疲労感に襲われたり、気が沈んだりしない程度に聖句を読むようにせよ。汝の魂を疲れさせる、あるいは、圧迫するようなことを課すことなく、むしろ、魂を活気づけ、高揚させるものを課すようにせよ。それにより、汝らの魂が聖句の翼に乗って、神の明白なしるしの夜明けの地に向かって飛翔できるように。これは汝らを神に近づけるであろう。もし汝ら、理解する者ならば。

 

150 威厳と力の天上より下された聖句を汝らの子どもたちに教えよ。子どもたちがマシュレゴゥル・アズカルの隅で、すべてに慈悲深き御方の書簡を最も麗しい調べで唱えることができるようにするために。最も憐れみ深き者というわが御名に対する敬慕の念から生じる歓喜に満たされた者が唱える神の聖句は、いまだ深い眠りにある人々の心を捕らえるほどのものとなろう。わが御名において、慈悲深き主の言葉から永遠の生命の神秘の美酒を飲み干した者は幸いなり。その御名により、堂々と(そび)えたつ山のすべては塵と化したのである。

 

151 汝らは、19年ごとに家の家具を新しいものと取り替えるよう命じられた。全知にしてすべてを感知し給う御方はこう定められたのである。まことに、彼は汝ら自身と、汝らの所有する物すべてが洗練されたものであることをお望みである。神への畏敬をなおざりにするな。そして、怠慢であってはならない。常に許し給う御方、最も寛大なる御方なる神は、家具を取り替える資力が不足する者にはこれを免除された。

 

152 夏には汝らの足を毎日洗い、冬には三日に一度洗うようにせよ。

 

153 汝に対して憤慨している者に対しては優しさをもって応えよ。汝をきびしく批判する者に対しては批判し返すことを慎み、その者をそっとしておき、全能なる復讐者、威力と正義の主なる神に信頼を置け。

 

154 汝らは説教壇の使用を禁じられた。汝らに向けて主の句を唱えたいと欲する者には、全人類の主なる神について語れるよう、壇上の椅子に座らせよ。汝らが神とその栄光に輝く大業の顕示者に対して抱く敬愛のしるしとして椅子や長椅子に座ることは、神の満足し給うところである。

 

155 賭博と阿片の使用は禁じられた。おお人々よ。その両方を避け、違反者となるな。人間の身体に不調や無気力を引き起こし、身体に害を及ぼすような物質を使用しないよう注意せよ。まことに、われは汝らの益になることのみを望む。これについては全創造物が証言する。もし汝ら、聞く耳を持つものならば。

 

156 宴会や祝いの催しに招待されたときは、喜んで、晴れやかな気持ちで応えよ。そして、自分の約束を果たす者は非難を受けることはない。今日は、神の英知ある法令のひとつひとつが解説される日である。

 

157 見よ、「主権者の印の大いなる逆転の神秘」は今や明らかにされた。神に助けられて、この「高潔なるアレフ」により起こされた「6」を認めた者は幸いなり。それはまことに真実の信仰をもつ者らの一人である。外見は敬虔でありながら、顔を背けた者がいかに多くいたことか。また、「あなたにすべての賛美あれ、おお、諸々の世界の望みである御方よ」と叫びながら接近してきた、強情なる者がいかに多くいたことか。まことに、お望みの者に気の向くままに与え、お望みの者からは気の向くままに差し控える力は神の手中にある。心の奥底にある秘密と、人を見下す者の目くばせに隠されている意味を神は知り給う。われは、清らかな心を持ってわれのもとに来た無思慮の権化なる者のいかに多くを、わが容認の座に就かせたことか。一方、英知の代弁者のどれほど多くを、まったくの正義をもって火に付したことか。まことに、われは審判者なり。彼は「神は思いのままになし給う」の顕示者であり、「選んだ通りに定め給う」の玉座に留まり給う。

 

158 このペンの筆跡から内なる意味の芳香を発見する者に祝福あれ。そのペンの動きにより神の微風が全創造物の上に漂い、そのペンの静止により平穏の真髄そのものが存在の世界に現われる。この測り知れない恩恵の啓示者におわす慈悲の御方に栄光あれ。言挙げよ。彼が不正に耐えたが故に正義は地上に現われ、屈辱を受け入れたが故に神の尊厳は人類の間に輝いた。

 

159 必要不可欠な場合を除き、武器を所持することは禁じられ、そして、絹を身にまとうことは許された。主は彼の恩恵として、以前適用されていた衣服や髭の刈りかたに関する制限を解き給うた。まことに、主は制定者であり、全知者であり給う。汝の振舞いに、健全で、高潔な心の持ち主が非とするものがあってはならない。また、汝自身を愚者の遊具としてはならない。ふさわしい行為と称賛に値する人格の衣で自らを飾る者は幸いである。そのような者は必ずや、立派で、卓越した行為を通して自らの主に加勢する者に数えられよう。

 

160 神の都市や国の発展を促進し、そこに立ち、神から愛される者の喜びに溢れる語調で神を称えよ。まことに、家や町が人の手やその他の手段で建てられるように、人々の心は言葉の力で啓発される。われはすべての目的に対し、その達成のための手段を定めた。それを利用せよ。そして、全知にしてすべてに賢き御方なる神を信じ、信頼せよ。

 

161 神への信仰を告白し、神の御しるしを信じ、「神の行いに対し、理由を問うことはならない」の真理を認識した者は幸いなり。神はこの認識をすべての信仰の装飾とし、礎とされた。いかなる善行も、それが受け入れられるか否かはこの認識の有無にかかっている。反抗者たちの囁きによって踏み外すことがないよう、汝らの目をそれに据えよ。

 

162 古来より禁じられていたことを彼が合法と定め、いつの時代にも合法と見なされてきたことを彼が禁じたとしても、彼の権限を問う権利は誰にも与えられていない。一瞬たりともためらう者は違反者と見なされよう。

 

163 この崇高にして根本的な真実を認めず、この最も高遠なる地位に達し得なかった者は、疑念の嵐に動揺し、その魂は不信心な者らの言葉に惑わされるであろう。逆に、この原則を受け入れた者は、最も完成された不動の精神を付与されよう。この栄光に満ちた地位に誉れあれ。その記憶がすべての崇高なる書簡を飾るこの地位に誉れあれ。これこそは神が汝らに与えられた教えであり、この教えは汝らをあらゆる疑念や混乱から救い、この世と来るべき世における救済に到達することを可能にするものである。まことに、彼は常に許し給い、恩恵に満ち給う御方である。彼こそは、「全能者にして、すべてに聡明なるわれの他に神はなし」と宣言させるために諸々の使者を遣わし、諸々の聖典を下し給うた御方である。

 

164 おお、カフとラ(ケルマン)の地よ。まことに、われは、汝が神に不快感を与える状態にあるのを見る。そして、全知者であり、すべてを知り給う彼の他には誰も知ることのできないものが汝より出現するのを見、汝から密かに放射しているものを感知する。万事の知識はわれと共にあり、それは明快な書簡に刻まれているのである。汝に降り掛かったことを悲しむな。間もなく、神は汝の中から大いなる勇気を付与された人々を立ち上がらせ給うであろう。彼らは、聖職者たちの邪悪な暗示にも妨げられることなく、疑惑をまく者らの巧みな暗示にも引き止められることがないほどの忠誠をもってわが御名を称えるであろう。彼らは自らの目で神を見、自らの生命を通して神に勝利をもたらすであろう。まことに、彼らは不動の信念をもった者らである。

 

165 おお、聖職者たちの集合よ。わが句が下され、わが明らかなるしるしが現わされたとき、汝らはヴェールの背後にいた。まことに、これは奇妙なことである。汝らはわが御名を自らの栄誉とするが、慈悲に満ち給う汝らの主がしるしと証拠をもって汝らの間に現われたとき、われを認めなかった。われは諸々のヴェールを引き裂いたのである。さらなるヴェールをもって人々を遮断することなきよう注意せよ。万人の主の御名において、虚ろな想像の鎖を引きちぎれ。そして偽る者らであるな。神に向かい、その大業を受け入れたなら、その中で混乱を広げるな。また、神の書を汝らの利己的な欲望に照らして計るな。まことに、これは過去においても未来においても神の勧告である。そして、これについては、神の証人たちと、選ばれた者たち、さらには、われらすべてが厳粛に証言する。

 

166 モハメッド・ハサンという名のシェイキを想起せよ。彼は当時の最高の学識をもつ聖職者たちの一人であった。真実なる御方が出現したとき、この聖職者は他の聖職者たちと共に彼を否認した。一方、小麦や大麦のふるい手であった者は真実なる御方を受け入れ、主に顔を向けた。その聖職者は自分の考えに沿って、神の法や法令と思えることを書き記すことに日夜取り組んだ。しかし、何ものにも拘束されぬ御方が出現したとき、それらの文字はただの一つも彼の役には立たなかった。さもなければ、彼は主に愛されし人々の面を照らす御顔から面をそむけることはなかったであろう。神が御自身を顕示されたとき、汝らが神を信じていれば、人々は神から顔を背けることはなかったであろうし、また、今日汝らが目撃していることがわれに降りかかることもなかったであろう。神を畏れよ、そして、無思慮な者となるな。

 

167 いかなる名も、汝らをすべての名の所有者なる御方から遮ることなきよう、また、いかなる言葉によっても、汝らの間にあるこの英知の源泉たる神の記憶から遮断されないよう注意せよ。おお、聖職者たちの集合よ。神に向かい、彼の保護を求めよ。そして汝ら自身を、われとわが創造物の間のヴェールにするな。汝らの主はこのように忠告し、汝らが公正であるよう命じ給う。汝らの努力を無に帰すことがないように、また、汝らの陥った苦境に汝ら自身が気付くようにするためである。この大業を否定する者が、創造を通して何らかの大業の真理を立証することができるであろうか。宇宙の形成者である御方にかけて誓うが、それはあり得ない。しかも、人々はまさにヴェールに包まれているのである。言挙げよ。この大業を通じて証言の昼の星が現われ、証拠の発光体が地上に住むすべてのもののうえにその輝きを放った。おお、洞察力を備えた人々よ、神を畏れよ。そして、われを信じぬ者であるな。「預言者」という言葉によって、この最も偉大なる宣言から引き止められることがないよう注意せよ。また、「代理人」という言葉へのいかなる言及によっても、諸々の世のすべてを庇護する、神の代理である御方の主権から除外されぬよう注意せよ。すべての名は彼の言葉によって創造され、すべての大業は抗しがたい、強大で驚くべき彼の大業に依存する。言挙げよ。これは神の日であり、すべての世界の全能なる保護者たる彼自身の事以外は何も語られない日である。これは、汝らの迷信と偶像のすべてを震撼させた大業である。

 

168 まことに、われは汝らの間に、神の書を手にし、その中から証拠と論拠を引用しながら自らの主を否認する者を見る。それは、他のすべての宗教の信者らが、危急の場の救助者であり、御自力にて存在し給う御方を論駁するためにさまざまな理由を自分たちの聖典中に探したのと同様である。言挙げよ。真実なる御方である神がわが証人である。世界の諸々の聖典も、現存するすべての書や文献も、この日においては、この生ける書なしには汝らにとって何の役にも立たない。この生ける書は創造の世の中心にあってこう宣言する。「まことに、全知者、すべてに賢き者なるわれの他に神はなし」。

 

169 おお、聖職者らの集合よ。この信教の初期において汝らがこの教えの否認の原因となったように、国の中で争いの原因にならないよう注意せよ。「王国は、すべてのしるしの黎明の場である神のものなり」と小石に叫ばせたこの言葉の周りに人々を集めよ。汝らの主はその恩恵として、汝らにこう忠告するのである。まことに、彼は常に許し給う御方、最も寛大なる御方である。

 

170 カリムを想起せよ。そして、われが彼を神に召したとき、いかに彼が自分の欲望に駆られて、次第に尊大になっていったかを想起せよ。しかも、われは、存在の世における証拠の目に慰めとなるもの、また、天と地のすべての住民に対する神の証言の成就を彼に送った。われは、すべてを所有する御方、最も高遠なる御方の恩寵のしるしとして、彼に真理を受け入れるよう命じた。しかし、彼は顔を背けた。そして遂に、神から下される正義の行為として、怒りの天使が彼を捕えたのである。まことに、われはその目撃者であった。

 

171 王国の住民にその音が聞こえるほどの激しさでそれらのヴェールを引き裂け。これは過去と未来における神の命令である。命じられたことを守る者に祝福あれ。そして、無頓着な者に(わざわい)あれ。

 

172 確かに、われは神を顕示し、その主権を現す以外にこの地上の領土に何の目的も持たなかった。神はわれにとって十分な証言者である。確かに、われは天の王国においても神の大業を高揚し、神の栄光を称える以外に何の意図も持たなかった。神はわれにとって十分な保護者である。確かに、われは、高遠なる領土にて、神と、神が下されたこととを称揚する以外に何の望みも持たなかった。神はわれにとって十分な援助者である。

 

173 おお汝ら、バハの学識者たちよ。汝らは幸いなり。主にかけて誓う。汝らは最強の大海の大波、栄光の天空の星、天と地の間に翻る勝利の旗である。汝らは人々の間で確固不抜さを顕示する者であり、地上に住むすべての者への神の御言葉の黎明である。汝らに顔を向ける者は幸いなり。強情な者に禍あれ。今日、慈悲深き御方、主なる神の慈愛の手から永遠の生命の神秘の美酒を飲み干した者はだれであれ、人類の身体で鼓動する動脈のように脈打たなければならない。その者を通じて世界とすべての朽ち果てた骨が蘇るように。

 

174 おお、世界の人々よ。神秘の鳩が、そのはるかかなたの目的地、その隠された住居を求めて賛美の聖所から飛び立った後は、聖なる書の中で理解できないことは何であれ、この強大な根茎から分岐した彼に尋ねよ。

 

175 おお、最も高遠なる者のペンよ。諸々の天の創造者なる汝の主の意に沿って書簡の上を移動し、聖なる一体性の曙である御方が超越的な唯一性の学舎に向けてその歩を進めた時について語れ。それにより、清らかな心を持つ者が、ヴェールの背後に隠されている全能者、全知者なる汝の主の神秘を、たとえそれが針の目ほどの大きさであろうとも一見できるように。言挙げよ。まことに、われはすべての創造物が気付かないでいるとき、内的意味と解説の学舎に入った。われは、慈悲深き御方から下された言葉を見、彼(バブ)がわれに示した、危急の場の救助者、御自力にて存在する御方なる神の句を受け入れ、彼がその書簡中に厳粛に確言したことに聞き入った。われはこのことを確かに目の当たりにした。そして、われはわが命令により、彼の望みを受け入れたのである。なぜなら、まことにわれは命令する力をもつ者であるが故に。

 

176 おお、バヤンの人びとよ。まことに、われは汝らがまどろむ間に神の学舎に足を踏み入れた。そして、われは汝らが深い眠りに落ちている間にその書簡を熟読した。唯一真実なる神にかけて誓う。われは汝らが気付かない内に、その書簡が啓示される前に読んだのである。そして、われは汝らがまだ生まれていないときにその書について完全な知識を持った。これらの言葉は、神の基準ではなく汝らの尺度に合わせたものである。彼の知識に秘められたことはこのことを立証する。もし、汝らこれを把握する者ならば。また、全能者の舌はこのことを証言する。もし、汝ら理解する者ならば。神にかけて誓う。もしわれがヴェールを上げれば、汝らは唖然とするであろう。

 

177 全能者とその大業とについて無駄な議論をしないよう気をつけよ。なぜなら、見よ、彼は過去と未来を問わず、万物を包含するほどの偉大な啓示を付与されて汝らの間に現われ給うたからである。もし、われが王国の住民の言葉でわが主題を語るならばこのように述べるであろう。「まことに、神は天と地を創造する前に、その学舎を創り給うた。そしてわれは、『存』と『在』の二つの文字が結合され、結ばれる前にその学舎に入った」。これが、わが王国のわがしもべらの言葉である。わが高遠なる領土の住民の舌が語るであろうことについて考えてみよ。つまり、われは彼らにわが知識を教え、神の英知に隠されているものをすべて啓示したからである。では、威力と壮大の舌がその栄光に満ちた住いで述べることを想像してみよ。

 

178 この大業は、汝らの虚ろな空想の遊具としてあるものではなく、愚者や臆病者の遊び場でもない。神かけて誓う。これは、洞察と超脱、展望と高揚の競技場である。そこでは、存在の世へのすべての愛着を断った、慈悲深き御方の勇敢なる騎手のみが進撃の拍車をかけることができるのである。まことに、彼らは地上で神に勝利をもたらす者らであり、人類の間における彼の至高なる威力の黎明の場である。

 

179 バヤンに啓示されたいかなることによっても、最も憐れみ深き御方なる汝らの主より遠ざけられないよう注意せよ。バヤンはわが賛美を称える目的のためにのみ下された。このことについては神がわが証人である。汝らそれを知り得たならば。清らかな心の持ち主は、その中にわが愛の芳香のみを発見し、視る者と見られるもののすべてを庇護するわが名のみを見いだすであろう。言挙げよ。おお、人々よ。わが最も高遠なるペンより流れでるものに顔を向けよ。もし汝ら、そこから神の芳香を嗅いだなら、彼に反対したり、彼の慈悲深い恩恵と、さまざまな賜物の分け前を拒んだりするな。汝らの主はこのように忠告し給う。まことに、彼は助言者にして全知者である。

 

180 バヤンの中で理解できないことは何であれ、汝らの主であり、汝らの祖先の主である神に聞くがよい。もし、彼がそうお望みなら、彼はそこに啓示されたことを汝らのために解説し、その言葉の大海に隠されている神の知識と英知の真珠を汝らに明かし給うであろう。まことに、彼はすべての名にまして崇高なり。危急の場の救助者にして、御自力にて存在し給う彼の他に神はなし。

 

181 世の中の平衡状態は、この最も偉大な、この新しい世界秩序の震えんばかりの影響力によってくつがえされたのである。人類の整然とした生活は、人間の目がこれまでに決して見たことのない、この二つとない素晴らしい制度の力によって大改革されたのである。

 

182 汝らがその秘密を解き、深い所に隠されている知恵の真珠を残らず発見できるよう、わが言葉の大洋に身を沈めよ。この大業の真理を奉じる汝らの決意にぐらつきがないよう注意せよ。これこそは神の威力の可能性を示し、神の主権を確立した大業である。喜びに輝く顔をもって、汝ら、神のもとに急げ。これこそは過去においても、未来においても、神の永遠にして不変の教えである。教えを求める者には、それが得られんことを。また、それを求めることを拒む者については、まことに、神は創造物を必要とすることをまったく超越し、自ら満ち足り給う。

 

183 言挙げよ。これこそは神の御手に握られた誤りのない秤である。天と地のすべてのものはこの秤にかけられ、その運命が決定されるのである。おお、汝らこの真理を認め、信ずる者ならば。言挙げよ。これこそは最も偉大なる証言である。諸々の時代の証拠の真実性はそれにより立証されるのである。もし、汝らそれについて確信するものならば。言挙げよ。これにより貧しき者は富み、学識者は啓発され、探求者は神の御前に昇ることができたのである。汝ら、この秤を自分たちの間の不和の原因にせぬよう注意せよ。強大にして愛し給う主の大業の中にあって、不動の山のようにしっかりと定住せよ。

 

184 言挙げよ。おお、誤りの源泉よ。汝の強情な盲目を捨て、人々の間で真理を語れ。神かけて誓う。われは汝が自らの利己的な情欲に従い、汝を創造し存在させ給うた御方を否認したのを見て、汝のために涙を流した。汝の主の優しき慈悲を思い、汝が大業に奉仕できるようにと、いかにわれが日夜、汝を養育したか思い起こせ。神を畏れ、真に悔い改める者であれ。汝の地位について人々が混乱したことを認めるとしても、汝自身も同様に混乱しているのであろうか。汝、主の御前で震え、わが玉座の前に立ち、われが口述する句──全能なる保護者、威力と強大の主である神の下し給う句──を書き取っていた日々を思い出せ。汝の無遠慮の劫火(ごうか)のために、神の聖なる宮廷に入ることを妨げられないよう注意せよ。彼に顔を向け、汝のなした行動を案じるな。まことに、彼は自身からの恩恵として、だれであれ思いのままに許し給う。常に許し給い、すべてに恩恵深き御方なる彼の他に神はなし。われは神のためにのみ汝に忠告する。もし汝この勧告を受け入れるならば、それは汝自身のためになる。もし拒絶するなら、まことに、汝の主は、汝と、また明らかな迷いのために汝に従ったすべての者をまったく必要とされないのである。見よ、神は汝を迷いに導いた者を捕らえ給うた。謙虚に、従順に、謙遜をもって神に戻れ。まことに、彼は汝の罪を取り除き給う。なぜなら、汝の主は間違いなく、許す御方、威力ある御方、すべてに慈悲深き御方なるが故に。

 

185 これは神の勧告である。汝、これに留意する者ならば。これは神の恩恵である。汝、これを受け入れる者ならば。これは神の御言葉である。汝、これを把握する者ならば。これは神の宝物である。汝、これを理解する者ならば。

 

186 これは、この世への永遠なる御方のランプとなった書であり、地上の人々の間にあって、彼のまっすぐな、逸れることなき道となった書である。言挙げよ。これは神聖なる知識の黎明である。もし汝ら、理解する者ならば。そしてこれは、神の命令の夜明けの場である。もし汝ら、把握する者ならば。

 

187 動物にそれが耐え得る以上の重荷を負わせるな。まことに、われはそのような扱いを、この書の最も拘束力ある禁令を通して禁じた。汝ら、全創造物の内にあって正義と公正を体現する者であれ。

 

188 意図しないで他人の生命を奪った者は、賠償金として遺族に一〇〇メスガルの金を払わねばならない。汝ら、この書簡に定められたことを守り、その限度を踏み越える者となるな。

 

189 おお、世界中の議会の議員たちよ。地上のすべての人によって用いられる言語を一つ選び、また、共通の文字を採用せよ。まことに、神は汝らの益となることを明らかにし、汝らを他より独立させるものを提示した。まことに、彼は最も恵み深き御方、全知者、すべてに精通する御方である。これは和合をもたらすものとなるであろう。汝ら、このことを把握する者ならば。これは調和と文明を促進するための最大の手段となる。汝ら、これを理解する者ならば。われは人類の成熟期の到来を証すものとして二つのしるしを定めた。第一のしるしは最も堅固な土台であり、それについては他の幾つかのわが書簡に書き留めた。一方、第二のしるしはこの驚くべき書に記された。

 

190 汝らは阿片を吸うことを禁じられている。まことに、われはこの書に記した最も拘束力ある禁令によってこの行為を禁止した。阿片を使用する者は決してわれに属する者ではない。神を畏れよ、おお、理解力を授けられた者らよ。